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令和4年度大阪府立富田林中学校 適性検査 解説②

前回に引き続き、2022年1月22日に行われました、大阪府立富田林中学校 令和3年度入学者選抜における、適性検査問題の解説です。

問題と解答のみ大阪府のWebサイトでご覧いただけます。

今回は適性検査Ⅲ(算数的問題)から、大問2の解説を行います。

(1)問題

あるバスケットボールチームの児童がA班とB班の二つの班に分かれて、全員が1人あたり10回ずつシュートをし、それぞれの児童のシュートが成功した回数を記録しました。
表1は、A班の児童18人の記録についてわかっていることをまとめたものです。図は、A班の児童18人の記録を数直線上にドット(●)で表したドットプロットです。しかし、一部が汚れてドットの個数が不明なところがあります。
あとの①~③の問いに答えなさい。

富田林R4⑦

(1)①解説

A班の児童18人の中央値を求めなさい。

18人という偶数の中央値なので、中央の9番目と10番目の2人の平均を取ります。

シュート成功回数の少ない方から数えて、9番目は5回、10番目は6回ですので、
その平均を取って、中央値は5,5回です。

(2)②解説

A班の児童のうち、シュートが成功した回数が7回、8回、9回、10回である児童の人数をそれぞれ求めなさい。

A班の児童は18人で、その平均値は4.5回であるため、18人の成功回数の合計は
4.5×18=81 回です。

そして、表1をもとに、ドットプロットに情報を書き加えてみます。
まず、「最頻値が7回」であることから、7回の位置にはドットが4つ以上あることになります。
また、「いちばん大きい記録が9回」であることから、9回の位置にはドットが1つは確実にありますが、10回の位置にはドットはないこともわかります。

富田林R4⑧

すると、この時点で17個のドットが打てているので、この17個のドットの成功回数の和と、81の差を求めれば、残る1つのドットの位置を求めることができます。
0×2=0
1×1=1
2×3=6
3×1=3
4×1=4
5×1=5
6×3=18
7×4=28
9×1=9
0+1+6+3+4+5+18+28+9=74
81-74=7 となって、最後の1つは7の位置に打つことがわかります。

よって、7回が5人、8回が0人、9人が1人、10人が0人と求められました。

(1)③解説

B班の児童15人の平均値は5,6回でした。A班とB班の児童の記録を合わせて計算した、バスケットボールチームの児童全員の平均値は何回か求めなさい。

B班の成功回数の合計は、
5.6×15=84 回ですので、チーム全員の平均値は
(81+84)÷(18+15)=5 回と求められます。

(2)問題

けんたさんとみずきさんとしのぶさんは、ある洋菓子店に、シュークリーム、ケーキ、プリンを買いに行きました。表2は、それぞれの商品の値段を表したものです。
あとの①~③の問いに答えなさい。ただし、値段には消費税が含まれています。値段の合計を計算するときは、表2中の値段をそのまま使いなさい。

富田林R4⑨

(2)①解説

けんたさんは、シュークリームとケーキを合わせて9個買うことにしました。シュークリームとケーキの個数の比を2:1にするとき、値段の合計は何円か求めなさい。

シュークリームとケーキの個数の比が2:1なので、
シュークリームは全体の2/(2+1)
ケーキは全体の1/(2+1)です。

したがって、
シュークリーム:9×2/3=6個
ケーキ:6×1/3=3個 ですので、値段合計は
350×6+450×3=3450 円となります。

(2)②解説

みずきさんは、シュークリームとプリンを買うことにしました。個数をそれぞれ3個以上にし、値段の合計を2100円以下にします。このとき、考えられるシュークリームとプリンの個数の組み合わせは何通りあるか求めなさい。

まず、シュークリームとプリンをそれぞれ3個以上にするため、
350×3+170×3=1560 円は少なくとも使います。

よって、残りの 2100-1560=540 円の使い方の組み合わせを考えることになります。
シュークリームは2個買うと540円を超えるため、シュークリームが0個の場合と1個の場合で分けて表にまとめます。

富田林R4⑪

以上の表から、6通りです。

(2)③解説

しのぶさんが、シュークリームとケーキとプリンをそれぞれ1個以上買ったところ、値段の合計は2340円でした。三つの商品をそれぞれ何個買ったか求めなさい。

シュークリームとケーキ、プリンをそれぞれ1個以上なので、少なくとも
350+450+170=970 円は買っています。
よって、残りは 2340-970=1370 円です。

ここから注目したいのは、十の位です。
シュークリームとケーキの値段の十の位は5なので、うまくプリンの値段の十の位の7を使います。

1個ずつ買ったうえに、残りの1370円で仮にプリンをさらに1個買ったとすると、
1370-170=1200 円で、あとはシュークリームとケーキを買うことになります。
しかし、350円のシュークリームと450円のケーキでは、どうやっても1200円になる組み合わせがありません。

よって、1個ずつ買ったうえに、残りの1370円で仮にプリンをさらに6個買ったとして、
1370-170×6=350 円が残るとわかります。
よって、シュークリームをさらに1個買い足すことができます。

以上から、
シュークリームは1+1=2個
ケーキは1個
プリンは1+6=7個 買った
とわかりました。

また次回もご覧ください。


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