見出し画像

千葉市立稲毛高等学校附属中学校2021算数(鶴亀算・円周と半径)

千葉市立稲毛高等学校附属中学校の2021年度適性検査Ⅱより、大問3、鶴亀算と、円周に関わる計算方法を利用する問題です。

●問題

良夫さんは、学習発表会に必要な衣装を、学校の昇降口から5km先の千花さんの家まで行くことになりました。

(1) 良夫さんと千花さんが昇降口で話しています。次の(  )に当てはまる数を答えなさい。ただし、良夫さんの歩く速さ、走る速さは会話中に示されている速さで一定とします。
良夫:何時までに取りに行けばいいの。
千花:お母さんは、午後1時までに取りに来てほしいって。
良夫:まだ1時間以上あるじゃん。
千花:えっ、ちゃんと時計を見てよ。鏡に映った時計を見ているよ。
良夫:本当だ。でも、1kmを5分で走れるから何とかなるよ。
千花:1kmを歩いたらどれくらいかかるの。
良夫:歩いたら15分だなぁ。
千花:じゃあ、(  )kmは走らないと間に合わないよ。
良夫:午後1時に間に合うようにがんばるよ。

千葉市立稲毛中2021時計

(2) この時計の長針が動くときの先端の速さは分速1.47cmです。また、長針は単身よりも3cm長いです。この時計の短針の長さを求める計算を「1.47×」に続く1つの式で答えなさい。実際に長さを求める必要はありません。ただし、長針と短針の長さは時計の中心から針の先端までの長さとし、円周率は3.14とします。

●解説(1)

時計は鏡に映って反転しているので、実際は12時15分で、1時まではあと45分です。

鶴亀算で解くと、以下の要領です。

まず、仮に5kmの道のりをすべて歩いたと仮定します。
するとこの場合かかる時間は、15×5=75 分 となります。
75−45=30 分オーバーしています。

そして、ここから1kmを歩きから走りに変えると、
15−5=10 分の短縮
になります。

そして、30分のオーバーした分を解消するためには、
30÷10=3 kmは走らないといけないと求められます。

なお、最初の仮定を「5kmの道のりをすべて走った」とすると、以下のようになります。
5×5=25 分・・・千花さんの家までかかる時間
45−25=20 分・・・制限時間までの余裕
20÷(15−5)=2 km・・・歩きに変えられる距離
5−2=3 km・・・走る必要がある距離

●解説(2)

長針が1分で1.47cm動くということから、1周=60分 では
1.47×60 cm 動く
と言えます。
これが、長針の先端が描く円の円周です。

円周=直径×3.14なので、
1.47×60=直径×3.14 を逆算し、
1.47×60÷3.14 cm が長針の先端が描く円の直径で、
1.47×60÷3.14÷2 cm がその半径、つまり長針の長さです。

短針は長針より3cm短いので、
1.47×60÷3.14÷2-3 cm が短針の長さです。

この(2)では、「実際に計算しなくてよい」という指示があるので、×も÷もこのままで構いません。
また、求め方を1つの式で表す問題は、場合によっては( )が必要になる場合も多いので、注意しましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?