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大阪府立富田林中学校2020算数(立体の回転・展開図)

大阪府立富田林中学校の2020年度適性検査Ⅲ(算数的問題)より、大問1の(4)、字の書かれた立方体の展開図をもとに、回転させた後の字の位置を考える問題です。

それぞれの面に「富」「田」「林」「中」「学」「校」が書かれた立方体の展開図を組み立て、「富」の面が上になるように置き、その後1面ずつ倒して転がしていきます。
右方向へ2020回転がし、そして手前方向に25回転がしたとき、上の面に来る字を答えなさい。ただし、文字の向きは考えなくてよい。

さいころ⑤

解説

まず、組み立てた立方体の頂点にA~Hの記号を付けます。
そしてまずは見えている「富」「田」「林」の字との位置関係をもとに、展開図にも記号を当てはめます。
このとき、字の左上、左下、右上、右下ということも意識すると間違えにくいでしょう。

さいころ⑨

そして、残りの頂点を決めていくには、以下の規則を使います。

規則①:展開図上で「縦に1、横に2」もしくは「縦に2、横に1」の位置にある頂点は、立体上で最も遠い位置の頂点である。
したがって、
規則②:展開図上で、規則①が2回分の位置にある頂点は、立体上で同じ頂点である。

さいころ⑩

規則に基づいて、すべての頂点に記号が入ると、以下のようになりました。

さいころ⑪

続いて、回転の規則性に注目します。
右方向へ2020回、手前方向に25回転がすのですが、同じ方向へ4回転がすと、結局は1回転して同じ向きになります。

つまり、まず右方向に2020回転がすということは、
2020÷4=505 なので、右方向にはちょうど505回転して、最初と同じ向きになります。

そして、手前方向に25回転がすということは、
25÷4=6 あまり 1 なので、あまりの1回分だけ手前に転がすのと同じです。

手前に1回転がすと、奥にあった面EFGHが上になります。

さいころ⑬

よって、展開図上で面EFGHを探すと、書かれている字は「校」であることがわかります。

展開図を組み立てる問題は、頭の中でイメージができれば楽なのですが、間違いを防ぐためには規則的に考える方がおすすめです。

ではまた次回も、お楽しみに。
ぜひお子様と一緒に考えてみてください。


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