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【中学受験 算数】正方形の対角線の長さ

今回は、正方形の対角線の長さを計算してみます。

もちろん、中学3年生の数学で習う内容なので、「計算方法など考えなくても、覚えてしまえばいいじゃないか」と思う方もいるでしょうが、それを小学校で習う知識で工夫して求めるのが、中学受験・適性検査には求められます。

例題 一辺が10 cmの正方形の対角線の長さを、小数第一位までのがい数で求めなさい。

●解説

一辺が10 cmの正方形についてわかることを利用して、何とか対角線に結びつけます。

そのためには、以下の公式が使えます。

正方形の面積の公式
①一辺の長さ × 一辺の長さ
②対角線の長さ × 対角線の長さ ÷2

公式①より、一辺が10 cmの正方形の面積は、
10×10=100 ㎠ です。

そして、いま求めた面積を公式②に当てはめます。
対角線の長さ × 対角線の長さ ÷2 =100 ㎠
よって、
対角線の長さ × 対角線の長さ =200 ㎠
ということがわかります。

ここからの一手として重要になるのは、平方数を覚えているか、ということです。

200に近い平方数を思いうかべてみましょう。
14×14=196  かなり200に近いです。
15×15=225  これは200を超えました。

14×14=196 < 対角線×対角線=200 < 15×15=225
という大小関係から分かることは、
対角線の長さは14 cm以上、15 cm以下だということです。

次は、小数第一位が何になるか、同様に試してみます。
14.1×14.1=198.81 
14.2×14.2=201.64

14.1×14.1=198.81< 200< 14.2×14.2=201.64
よって、対角線の長さは14.1 cm以上、14.2 cm以下です。


同様に、小数第二位です。
14.11×14.11=199.0921
14.12×14.12=199.3744
14.14×14.14=199.9396
14.15×14.15=200.2225

14.14×14.14=199.9396 < 200< 14.15×14.15=200.2225
よって、対角線の長さは14.14 cm以上、14.15 cm以下となるので、
小数第二位を四捨五入して、
一辺が10 cmの正方形の対角線の長さは14.1 cmだと計算できました。


ちなみに、この計算を続けていくと求められる、正方形の一辺と、対角線の長さの比は
1:1.41421356........
となり、この1.41421356........の後は無限に続く小数です。

つまり正方形の一辺の長さを約1.4倍すると、およその対角線の長さが出ますが、求め方まで説明させるタイプの問題では、今回確認した計算方法をしっかり示さないといけませんので、押さえておきましょう。

それではまた次回。


●追記
正方形の対角線の長さを利用する問題を紹介しましたので、あわせてご覧ください。


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