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aikoのライブは、MECEじゃない

お疲れ様です。ぐっかわのKです。

皆さんは、研修コンテンツを作るとき、
どんなことを心がけていますか?

・間違いのない完璧な情報提供
・盛り上がって理解が深まる楽しいワーク
・受講者のモチベーションを爆上げするストーリー展開

などなど、いろいろと工夫されていることだと思います。

その中でも、
「ロジックが通っているか?」
「論理の飛躍がないか?」
などにも気をつけられていると思います。

ロジカルといえば、MECEですよね。
「漏れなく、ダブりなく」
という、例のアレですね。

私が所属していた(いる)講師のトレーニングをする
コミュニティーでは、
この「MECE」に異常にこだわるというか
かなりうるさい(失礼!)ので、
日ごろからMECEで考えるクセがついてしまいます。

ある日、地上波の音楽番組を見ていたときに
aikoのライブシーンが放送されていまして
しばらく見ていると、
歌が一段落して、MCコーナーになりました。

そのうちに、コール&レスポンスが始まりまして
aikoの声掛けにオーディエンスが大きな声を出して答える
という、やりとりがありました。

他の歌手でもよくあるパターンが
「アリーナ~!」→ イェ~イ!
「1階席~!」→ イェ~イ!
「2階席~!」→ イェ~イ!
「天空席~!」→ (笑)
みたいなやりとりがありますよね。

で、これって、誰一人取りこぼしがないように
MECEで切ってるんですよね。

でも、
aikoさんのコール&レスポンスは
全然MECEじゃなくて
思いっきり気持ち悪い感じ。

「女子~!」→ (黄色い)イェ~イ!
「男子~!」→ (野太い)イェ~イ!
「メガネ~!」→ (苦笑)オ・オウ

すでに、「女子+男子」で100%なのに
メガネってかぶせるから
メガネをかけてる女子&男子は
自分がそのaikoからのコールに
レスポンスしてよいのか、
一瞬迷って、その結果、
オ・オウという微妙な感じに・・・。

また、「メガネ~!」とコールしたからには
次は、私だとばかりにコンタクト派の人たちは
声を出す準備をするのですが、
なんと、ここで終わってしまうという気持ち悪さ。

aikoさんは、
ただ、眼鏡をかけている人をいじるのが
好きなだけみたいですね。

でも、厳密なMECEって難しいですよね。

「男性+女性=全人類の100%」
では、ないですもんね。
ちょっとこの話題はセンシティブなので
視力の話で考えましょう。

「メガネ+コンタクト=全人類の100%」
でしょうか?

違いますよね。
視力が良くて裸眼の人もいますよね。

では、
「メガネ+コンタクト+裸眼=全人類の100%」
でしょうか?

だとすると、「伊達メガネ」の人は?

では、ラーメンは、
「味噌+塩+醤油=全ラーメンの100%」
でしょうか?

豚骨ラーメンは
どこに当てはまるのでしょうか?

「醤油とんこつ」味のラーメンは?

「脱線したときの話の方が面白いタイプですよね」
と、よく言われます。
9割、悪口ですよね(笑)

まとめますと、
いろいろと事情が複雑化している昨今では、
パーフェクトにMECEで切ることは
とてもとても難しい!

しかし、だからこそ、
切れ味鋭く、スパスパとMECEで切り分けて
シンプルに説明できれば、

「なるほど!」と
頭の上に電球マークが現れます。

よくやってしまいがちな研修テキストでの失敗が

→ MECEじゃないのに、
  MECEであるかのように説明してしまい
  うまく説明しきれずに
  ドツボにはまる

というパターン。
MECEで無理しなくてもいいんです。

MECEは、
テキストを作る前の段階で
ロジックが通っているか、
という使い方をすればよくて、

研修本番では
「コミュニケーションには、6つのタイプがあります」
などと、断言することは避けた方が賢明です。

ホールパート法で、
「私の意見は(バラバラだけど)、3つあります」
と言うのはいいんです。

でも、
「コミュニケーションには、6つのタイプがあります」
と、断言してしまうと、

「粒の大きさが同じような論点がもれなくダブりなく6つある」

というような印象を与えてしまい
粒の大きさや性質が異なるものが混ざると
「アレ?」
という感じで引っかかってしまい
素直に講師の話が頭に入らなくなるようです。

★準備段階では、限界までMECEで考え

★本番では、MECE的な発言は控える

のが、現実的な対処方法かな、と思っております。
(臆病者)

皆さんは、どんな方針ですか?

そして、他の歌手が
どんなコール&レスポンスをしているか?
それはMECEなのか、
について、
何か良い事例があれば教えてください。

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