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国連インターンの面接内容と、面接側に立った時の受験者へのアドバイス

国連での勤務を目指す方が考える複数の就職ルートの中で、若手が活躍の機会、経験を積むことができるものの1つとして、国連インターンというものがあります。なお、これは国連ボランティア(UNV)とはまた異なる仕組みのものですので、それに関しては、また別記事で面接内容についてご紹介したいと思います。

国連インターンの仕組みは外務省の国際機関人事センターのHPをご確認いただければと思います。このnoteで記載したいのは、実際に書類選考を終え、国連インターンの面接にまで来た際、どういった質問を受けるのか、また面接する側がどのような視点で国連インターンを選抜しているのか、それを私が国連インターンの面接を準備・実施した経験からお話ししたいと思います。

なお、面接は、その組織やインターンの職務によって大きく異なりますので、あくまで、インターン面接ではこんなことが聞かれますよ、こんな視点で面接する側は選考していますよ、というのを共有するものですので、参考程度に捉えてください。

このnoteでは以下の3つについて記載いたします。

  1. インターン面接のプロセス

  2. 面接で実際に聞いた質問について

  3. インターン選考にあたって面接官は何を見ているか

  4. インターンを考えている方へのアドバイス

1.インターン面接のプロセス

まずインターン面接の応募から採用までのプロセスを簡単にご説明します。インターンの募集は通常その組織のHPでされますので、各組織のインターン募集にはアンテナを張って見ておくといいかと思います。インターンの応募から書類選考までに1か月程度要し、その次に筆記選考、面接と続きます。なお、書類選考がある場合とない場合があり、ここは組織やそのチームの選考プロセスによって異なります。私が担当した書類選考の場合、五、六十ほどの書類の中から筆記選考まで残るのは8~10人程度。そこから、筆記選考で3人にまで絞り込みます。面接までで約2か月を要しました。

選考は組織や募集ポストによって出される内容が異なるため、一概にアドバイスを申し上げることはできませんが、私が筆記選考を行った際に、特に感じたことは、多くのインターン希望者が、「質問の内容をしっかりととらえきれていない」ということです。

「××について3つ記載せよ」と設問にあるにもかかわらず、2つしか書かない方がいたり、「××文字以内」とあるなかでその文字数を超えてしまったり、そもそも「××について記載せよ」とあるなかで全く異なる内容を書いていたりと、単純な文章読解力で、せっかく良い内容を書いているにもかかわらず選考から落ちてしまい方が幾人もいました。その点で、インターンを考える方には是非注意していただきたいです。

さて、書類選考を終えて、残る3人に対する面接となります。面接はインターンの内容にもよるかと思いますが、通常そのチームのリーダーに加えて、インターン生自身が関わる分野の担当官、そして、それと関係ないチームメンバーの3名ないしは4名程度で構成されます。
時間は30分程度。
また、面接は主に4つの柱で構成されています。

  • Introduction

  • Technical Questions

  • Competency Based Questions

  • Generic Skills 

まず、Introduction。これは文字通り自己紹介となります。面接官とインターン希望者との間で自己紹介を行います。また、この時に、インターンの内容や今後の選考プロセスを説明します。

次に、Technical Questions。ここで、具体的にそのインターンが配属されるポジション関する質問を受けます。これには、そのチームそのものに関する質問と、より具体的にインターンがつく予定の仕事そのものの質問2種類が行われます。

続いて、Compatency Based Questions。ここでは、実際に仕事をし始めた際に想定されうる状況に対して、過去の経験などからどのように対応するのかを測る質問がされます。

そして、最後にGeneric Skills。これは、何か質問を受けて答えるといったものではないのですが、面接を通してインターン希望者の人柄やコミュニケーション力、プロゼンテーション力を測るものになっています。

私がインターン選考を行った際には、この4項目で合計30点を付けることになり、ハイスコアだった1人がインターンとして採用されます。

2.面接で実際に聞いた質問について

では、具体的にどのような質問をするのかについて記載したいと思います。

①まず、一番最初の質問は、「~let me introduce yourself」です。つまり、自己紹介となります。この前に、緊張してる?とかリラックスして!とか、雑談も挟んでいます。なお、この質問に対する回答に対して採点されることはありません。ただし、後述しますが、その人のプレゼンテーション力、コミュニケーション力はこの時点から見られています。

②続いて、「What was your motivation for applying for an internship with the XXX(組織名) and how do you think you could contribute to our work with your experiences and skills? 」です。インターンの志望動機やこれまでの経験やスキルをどう活かせるかを聞く質問となります。この質問では、面接官側はインターン希望者に対して、2~3分以内で回答するように求めます。

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