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【読書記録】「ピケティ入門 『21世紀の資本』の読み方」竹信三恵子

純粋にピケティの内容を知りたいなら手を出さないべき。ピケティとアベノミクスの評価を天秤にかけるのならば読んでも面白いのかもしれない。自分は前者だったので、読むには読めたが学ぶものが少なかった印象。

著者としては徹底的に安倍批判である。この手の言説によくあることなのだが、どうしても「経済強者こそ絶対」もしくは「トップ層こそ害悪」のいずれかの視点からしか物事を書かないのが問題にされるべきだろう。この本の中にもあるように、富豪は貧乏人の苦労を想像だにできないが、逆に貧乏人は富豪の思考過程を想像できないのだ。そこを補完できないままに本を出すのは、ただの煽動書になっておしまいではないか。これだからメディア人が書いた経済書は嫌いなんだ。

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