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【イタリア語学習記録】Puccini "Nessun dorma" 全訳・構文解釈 答え合わせ

今回訳したのは Puccini の "Nessun dorma" です。「太陽のテノール」で名高い Luciano Pavarotti のステージが有名です。

初めてのイタリア語だったのもあってあまり自信がないので、答え合わせをしていこうと思います。

訳の比較

原文・拙訳

ということで、まずは原文と拙訳をご覧ください。

Nessun dorma!
Nessun dorma!

Tu pure, o, Principessa,
Nella tua fredda stanza,
Guardi le stelle
Che tremano d'amore
E di Speranza.

Ma il mio mistero è chiuso in me,
Il nome mio nessun saprà
No, no, sulla tua bocca lo dirò
Quando la luce splenderà!

Ed il mio bacio scioglierà il silenzio 
Che ti fa mia!
Il nome suo nessun saprà
E noi dovrem, ahimè, morir, morir!

Dilegua, o notte!
Tramontate, stelle!
Tramontate, stelle!
All'alba vincerò, vincerò, vincerò!

誰も寝てはならぬ!
誰も寝てはならぬ!

おお、お前もだ、姫よ、
お前の寒い部屋の中で
星を見ていろ、
愛と希望のために
震えている姫よ。

だが私の秘密は私の中に閉じ込められている
私の名前を誰も知らなくなる
いや、いや、お前の口に私の名前を言おう
光が輝いた時に!

私の口付けで静寂が解ける
そしてお前は私のものになる!

誰も彼の名前を知らないだろう
そして我々は、ああ、死ぬ運命にあるのだ!

おお、夜よ消え失せろ!
沈め、星よ!
沈め、星よ!
夜明けになって私は勝つ、勝つ、私は勝つのだ!

参考訳

参考にした訳は wiki から引っ張ってきたもの。信頼ならんかもしれないですが、拙訳よりかはマシでしょうよ。

拙訳と異なる部分に装飾を施しておりますので、比較してみましょう。

誰も寝てはならぬ!
誰も寝てはならぬ!
お姫様、あなたでさえも、
冷たい寝室で
愛と希望に打ち震える星々を見るのだ...

しかし私の秘密はただ胸の内に秘めるのみで、
誰も私の名前を知らない!
いや、そんなことにはならない、
夜明けと共に私はあなたの唇に告げよう!

そして、私の口付けが沈黙の終わりとなり、
私はあなたを得る。
誰も彼の名前を知らない...
私たちに必ず、ああ、死が、死が訪れる。

おお、夜よ去れ!
星よ沈め!
星よ沈め!
夜明けと共に私は勝つ!
私は勝つ!
私は勝つ!

結構少ない感じですか。しかも wiki の訳も拙い部分が多いもので。

1箇所目

まずは1箇所目ですね。

Tu pure, o Principessa, 
Nella tua fredda stanza, 
Guardi le stelle 
Che tremano d'amore
E di Speranza.

おお、お前もだ、姫よ、
お前の寒い部屋の中で
星を見ていろ、
愛と希望のために
震えている姫よ。(参照訳:打ち震える星々を)

関係詞 che の先行詞の取り違えですね。意味的にはかなり厳しいですが、位置的には直前の le stelle を先行詞と見るのが妥当ではある。とはいえ星が震えるってなんだよ。瞬いてるとかならわかるけど、震えるはキツくねーか?

2箇所目

もうラストですか。いや〜俺って優秀だな〜。

Ma il mio mistero è chiuso in me,
Il nome mio nessun saprà
No, no, sulla tua bocca lo dirò
Quando la luce splenderà!

だが私の秘密は私の中に閉じ込められている
私の名前を誰も知らなくなる
いや、いや、お前の口に私の名前を言おう
光が輝いた時に!

直説法未来形の訳への反映がおかしいみたいですね。直説法未来形の使い方としては

① 未来に実現する見込みの高い出来事、予定、状態を述べる時
② 現在の不確実な出来事について推測・想像する時

が挙げられるらしい。ここについては当初の予見とあまり食い違いはない。

でもまあ確かに「名前を知らなくなる」ってのは「今知ってる」つまり「忘れる」っていう語感があるから不適当だな。

文法・構文

名詞の性別や動詞の人称・時制などをまとめたものです。

画質が悪いなどの場合は是非下の pdf をご利用ください。

解析過程

また、「どうやってこんな解析したん?」ということが気になるお方は各部ごとに記事にしてまとめてありますので、是非ご覧ください。

ただし、予備校時代の師の言葉で「ノートは間違いの記録!!」とキツく言われておりますので、ことあるごとに正しくないことを書いております。あらかじめご了承ください。こちらについても誤謬あればご指摘いただけると幸いです。

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