見出し画像

屋久島旅行②

屋久島に何とか到着し、あとは楽しむだけ。
2日目の予定は、白谷雲水峡から太鼓岩へのトレッキングツアーだ。ガイドさんは早朝出発のコースがおすすめとのことだったので、朝の4時に起床し、5時にガイドさんの車に乗せてもらって出発した。外はまだ暗く、朝の予感すらない。

宿から少し行ったところに大きめの橋があり、「ここから綺麗な星空が見えますよ」ということで、降ろしてもらうと、夜明け前の空満天に星々が輝いていた。都会住みの私たちは、ちいかわよろしく「ワァ….!!」と歓声をあげる。「写真撮りましょう!」と言われて、私はあまり乗り気ではなかったのだが、まあガイドツアーとはこういうものかと思い、友人たちと並ぶ。ガイドさんはやけにテンションが高く、「もう少しこっち側に寄ってみようか!」「車のライト消したほうがいいね」などと様々な調整を重ねて、何枚も写真を撮ってくれた。見せてもらうと、宇宙写真のようにドラマチックな仕上がりに。予想以上の写真技術の高さに驚いていると、ガイドさんは「今日はバンバン撮りますからね!屋久島の大冒険、これにてスタートです!!」と盛り上げてくれた。これはいろいろな意味で濃いツアーになりそうだ…と思った。

登山口に向かうかと思いきや、「今日は一般のツアーじゃ行かないスペシャルなところに行きますからね!そこで朝日を見ながら朝ごはんを食べましょう!」ということで、車が揺れるほどの砂利道を過ぎ、謎の空き地に車を止める。ガイドさんについて、林を抜けると、真正面に夜明け前の海が広がっていた。もともと花崗岩の採掘場だった場所らしく、むき出しの岩場を降りていったところで、ちょうど太陽が昇り始めた。海で朝日を見るのは初めてではないが、これが人生で一番美しい朝日だったと思う。

美しい景色に呆けているのもつかの間、ガイドさんが「今のうちに写真撮りましょう!!」と、海に向かって突き出た岩に一人ずつ座ってポーズを取らされたり、金髪ロングヘアをなびかせていた友人Sは「屋久島、最高!」と言わされていた。

一通り写真撮影が終わったら、岩に座って、鹿児島空港で買っておいたパンやおにぎりを食べた。ガイドさんがほうれん草のスープを用意してくれていて、ほっと一息ついた。朝日が花崗岩をバラ色に染めていた。先客はあったのだが、少し離れたところにいたので、まるで別世界のような光景だった。海は青く、波が岩に砕けては白く散っていた。

朝食を終え、ガイドさんの車に乗って移動中、山道を走っていると、突然ガイドさんが声をあげた。何事かと思ってみると、なんとガードレール脇に猿の群れが。

屋久島の猿はヤクザルといって、ニホンザルの亜種だ。軽く10匹はいたと思う。2,3匹で親子で固まっていて、それぞれ毛づくろいをしたり、ガードレールにじゃれたりしている。
ヤクザルに会えるのは珍しいそうだ。つくづくラッキーである。

20分ほど車を走らせて、登山口に到着した。
屋久島では、山に入る際に登山口で協力金を一人500円支払う。
登山靴の履き方も教えてもらって、いざ、トレッキングの始まりだ。

続きはまた明日。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?