【まとめ】「図解 実践マーケティング戦略」 戦略BASiCS
この記事は「マーケティングとはそもそも何ぞや?」っていう方々に向けて書きました。
全くのマーケティング初心者の方々は、この本を読んで「こうするとお金は儲かるのか」みたいなことに気付けると良いのではないかと思います。
本ブログでは本書の基本ツールとなる「戦略BASiCS」についてまとめてみました。
「なんかマーケティングって面白そうだな!」と思って頂ければと思います。
それでは早速「実践マーケティング戦略」の「戦略BASiCS」についてまとめていきましょう!
戦略BASiCSは戦略を立てるのに基本的なツールです。
B: Battlefield 戦場 A: Asset マーケティング資産 S: Strength 強み・差別化ポイント iは、語呂合わせ C: Customer 顧客ターゲット S: Selling Message 売り文句 の相互に絡み合った5つの要素から成り立っています。
①Battlefield 戦場を選ぶ
孫氏の教えに「戦わずして勝つ」がありますが、解釈の1つとして
「敵のいない戦場を選ぶ」ということです。
誰も挑戦していない、ブルーオーシャンを目指すということですね。
では、どのようにその「戦場」を探すのでしょうか。
戦場は複数の組み合わせによって、定義が変わります。
Ⅰ. 地域・場所 例:渋谷、駅の周り
Ⅱ. 商品が置かれる棚 例:経営書を置く→経営書の戦場、マーケティング本を置く→マーケティング書の戦場
Ⅲ. 顧客ターゲット 例:若年層、シニア層、ファミリー層
Ⅳ. 競合商品・サービスの集まり 例:吉野家、立ち食いソバを競合と考えた時のマクドナルド→スピーディ低価格外食市場、コンビニを競合と考えた場合のマクドナルド→テイクアウト中食市場
Ⅴ. メンタルアカウティング:心の財布 例:旅行会社は「ボーナス50万円のうち20万円をぜいたく費として支出する家庭」に商品を売り込むとき「テレビ、車、ゴルフクラブ」と競合になる
では、どのように戦場を定義すればよいのでしょうか。
戦場は「お客様の頭の中に存在する」のです。
例えば、時間を持て余している人がいるとして、「ゲームをする」ことと「ブログを見る」という選択肢がある場合、ブロガーの競合は「ゲーム」になります。
お客様の束イコール戦場となります。
では、どのように戦場を選べばよいのでしょうか。
一言でいえば、伸びている戦場・数が少ない戦場を選ぶ、という事です。
例えば10年前のYouTubeはまだYouTuberという言葉も無くて競争相手も少なかったのですが、現在はタレントや著名人、企業がYouTubeに参加し古参でも視聴数が稼ぎにくくなる程の激戦が繰り広げられています。
ブログも同様で15年程前にブログブームが沸き起こり著名人が参加して、一般人は「特有のスキル」や「経歴」が無いと生き残れなくなりました。
就職や転職も同様です。「大企業」はネームバリューが高いため、多くの優秀な人材が受けに来ます。では「中小企業」や「ベンチャー企業」はどうかというと、結構似たような業務を行っている企業があったりします。それならば競争率の高い大企業に行くよりも中小企業やベンチャー企業に入って力を着けて、景気が良くなったら転職してやりたいことをやれるようにしようという発想になる訳です。
既にある大きな存在と真っ向勝負してはいけません。
②Asset: マーケティング資産を決める
ここでいう資産は財務諸表の資産ではなく、マーケティング上の独自資産です。
コア・コンピテンシーと近い概念で、他社にない、競争上の優位となりうる独自資産のことです。
競合他社にない、独自の資産でないと、競合他社より優位に立つことはできないのです。
③Strength: 強みを決める
Strengthは、顧客にアピールするための強みです。製品・サービスの「差別化ポイント」とも言い換えられます。
強み、差別化ポイントは、他社ができないからこそ、強みといえるのです。「強み」に他社ができない独自性がなければ、言うまでもなくマネされてしまいます。
「強み」は先ほどのAssetとセットに考えます。
例えば、今だとAIやIoTという言葉が流行っています。AIをキーワードに就活するエンジニアは「機械学習」や「ディープラーニング」を研究し、英語で論文を書いて博士号を取れば世界中からオファーが来るでしょう。IoTをキーワードに就活するエンジニアは「通信技術」、「センシングアルゴリズム」、「半導体設計」等を研究し、その研究内容に対して面接官に質問を浴びせられても理路整然と答えることができれば日本での就活は文系ほど苦戦しないでしょう。
この話はエンジニアの「資産」である「専門知識」や「論文を書くまでのノウハウ」が、企業目線で見ると「強み」と捉えられて「その人でないと参加できない仕事案件」に参加するという風にまとめることができます。
つまり「資産」=「強み」と私はまとめることにしました。資産は自分目線、強みは他人目線で考えます。
④Customer: 顧客ターゲットを決める
顧客を絞るということは、必然的に、狙っていない顧客からの支持は得られない、得られなくてもいい、ということになります。
逆に「絞らない」ということは、すべての顧客の支持を得られないことにつながります。
モノで溢れかえっている現代では、「絞らないで全部を捨てる」か、「絞って全部を捨てる」という選択肢しかないのです。
顧客を絞るためには「セグメント」を決めなければいけません。
「セグメント」とは、顧客の分類方法です。
セグメントの選定基準の一つとして、本ブログでは以下をご紹介します。
「では、どのようにセグメントを選ぶか?」ですが、セグメントの選定基準は「自分がナンバーワンになれること」です。
何らかの分野や地域等で1番を取れそうだな、と考えられる商品を売るのが大事なんですね。
他にも選定基準がいくつかありますので、もっとセグメントについて勉強したい方は本書を手に取ってみてください。
⑤Selling Message 魅力的な殺し文句を決める
戦略としては、「B」「A」「S」「C」の4つで完結しています。
しかし、戦略だけでは「顧客に理解してもらう」所まで辿り着きません。
戦略とメッセージの整合性が、お客様に伝えるときに非常に重要なのです。
そのためには、今まででてきた「B」「A」「S」「C」が「売り文句」としてリンクしていなければなりません。
例えば、「水」を売ろうとしたとき「S: Strength」とリンクさせようとして
「この水は、どの飲料水よりも酸素濃度が高くて健康的です!」
と言えば、確かに他の水と差別化できるていると言えます。
また、狙っている客層(「C: Customer」)に向けた売り文句を考えるのも一つの手です。
2020年は色んな所で「~の呼吸」という言葉が使われていました。これは「鬼滅の刃」を見た若年層に関心をもってもらえるように使う手法ですね。
しかし多くの事を欲張って伝えようとすると、それはそれで顧客に伝わらなくなります。
「その商品は一言で言うと何だ?」という視点を持つようにしてください。
さいごに
さいごにBASiCSのメリットをご紹介してまとめを終えたいと思います。
①包括的・体系的に戦略を分析できる
②戦略の整合性を分析できる
③Selling Messageまで戦略として落とし込むことができる
④モレを防ぐ
BASiCSの一つでも欠けてしまうと、その商品は魅力を感じなくなります。
自分の商品の価値を客観的に見直すためのツールとしてこの考え方を取り入れましょう!
本書はBASiCSだけでなく、「マインドフロー」「ニーズの広さと深さ」「売上五原則」「プロダクトフロー」について解説しています。つまり、本サイトではまだ5分の1しか紹介していません。
マーケティング知識をさらに深めたい・極めたい方は、是非この本をお勧めします。
以上でまとめは終わりです。ここまで読んでくださりありがとうございました!
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