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【エッセイ】真面目に現代史と近代史をアナロジーしてみる

NHKが「映像の世紀」をカラーで再放送していたので久々に見てた。AIを利用したカラー映像と言っていたので実際の色彩とは違う部分も多いだろうけど、特に違和感なく見れて面白かった。ただちょっと空が真っ青だったり張作霖の顔が蓮コラみたいになってた気がするけど気のせいかな?

改めて第一次世界大戦後から世界恐慌が始まるまでの流れを振り返って見ると、当時の状況はコロナ禍前に近い気がする。

コロナ前の日本はバブルって訳じゃ無かったと思いたいけど、アベノミクスによって景気が良い状態が長く続いていた。今振り返ってもコロナ前は平和だったなと思う人は多いんじゃなかろうか。世界恐慌前のアメリカも映像を見てみるとベイブルースが活躍してたりミュージカルが全盛期を迎えていたり、セスナ機を寝ずに33時間漕ぎ続けてアメリカから目的地のパリまで飛んで全米のヒーローになった人が誕生したりと現代に負けず劣らず賑わっていた。それでも当時のアメリカは今まで信仰していたプロテスタントよりも科学を信じる人が増え始め、信じてたものが失われつつあり精神的に不安が広がっていたらしい。経済的に豊かでも精神的に不安がある場合、人々はヒーローを求めてしまうようだ。

この感情も今の日本に近いものがある気がしている。昭和の頃全盛期を迎えた企業は衰退し、企業価値ランキングでトヨタを除いて軒並み海外に追い抜かれてしまい、どの職業に就けば安定できるか分からなくなってしまった。そして東日本大震災によって非常事態となり、漠然とした不安が広がっていた。そんな中、ヒカキンのようなYoutuberと呼ばれるヒーロー達が誕生して子供達に夢を与え、今まで影も形も無かった職業がなりたい職業ランキングで上位に入り始めた。

そんな中コロナによって世界中が鎖国をし始め、観光業や飲食業界は大打撃を受け経済も全体的に一時落ち込んでしまった。これは世界恐慌の時の状況に似ている。

ちなみにだけど、バブル時に自分が所有してる株をさらに自力で上げる方法がいくつかある。その方法の一つとして誰かに自分が持ってる同じ株を買わせるというもので、実際に世界恐慌前のウォール街では投資家が自分の靴を磨いてくれる靴磨きに甘い言葉で投資を薦めていたそうだ。これも確か「映像の世紀」で知った気がするけど今回の再放送ではカットされてたっぽい。そんな訳で私の考え的は例えばビットコインとかの儲け話を聞いた時に「じゃあオレも!」って考える人は要注意だと思ってる。既にいつ弾けるか分からないバブルに高値で手を突っ込むことになっちゃうからだ。運良く勝ち逃げできるかもしれないけど、私は長い年月をかけて価値を育てる方が好きだな。

そして世界恐慌、リーマン・ブラザーズ破綻、そしてコロナ禍のような世界経済が不安になった時に必ず戦争が起きる。もうこれは残念なことに必ずと言って良い。世界恐慌の後は第二次世界大戦、リーマン・ブラザーズ破綻後はアラブの春、そしてコロナ禍の後はウクライナ戦争。歴史は繰り返す。

ウクライナ戦争の後はどうなるだろう。歴史を振り返ると、私的にはどうしても第二次世界大戦の頃の状況に似ているような気がしてならない。第一次世界大戦に敗北して莫大な借金を抱えたドイツが自らの技術力を使って強力な軍隊を使って戦争に突入したように、ロシアも核兵器をちらつかせながら諸国を威嚇しつつウクライナを何としても取りに来ている。ウクライナはゼレンスキーのリーダーシップによって物凄い善戦しているけどもっと武器と兵士が欲しくてNATOに呼びかけている。でもNATOは自分達が参加すると核戦争になりかねないから兵士は寄越さない。

停戦協定の仲介としてトルコが名乗りを挙げている。世界各国で今も綱渡り状態が続いている。早く戦争が終わって欲しいけど中々そうもいかないだろうな。この先は第二次冷戦と呼ぶべきか経済戦争と呼ぶべきか。不安定な時代に突入したのは間違いない。願望だけど第三次世界大戦だけは誰も望んでないからやめて欲しい。

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