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【まとめ】本多静六「私の財産告白」

サラリーマンあるあるかもしれないですが、「不労所得増やせないかなー」とか考えていました。

サラリーマン4年目の私は、今まで企業DCと自社株のみしかやっておらず、あまり経済や投資についての基本的な勉強をしたことがありませんでした。

「よし、勉強しよう。」

と思って、初心者でも始められる株式投資について何か本を読むことにしました。

すると、本多静六の「私の財産告白」という本が初心者でもわかりやすいということで読むことにしました。

本多静六について知りたい方は下記のWikipediaから飛んでみてください。

本多静六の生き方について

本田静六は自身の生き方について、略歴でこのように書かれています。

そして、働学併進が趣味となり、東京帝大の助教授になった。そのとき、「四十までは勤倹貯蓄、生活安定の基礎を築き、六十までは専心究学、七十まではお礼奉公、七十からは山紫水明の温泉郷で晴耕雨読の楽居」と定め、かつ毎日一貢以上の文章執筆と、月給四分の一天引き貯金の二つの行を始めた。

これは本田静六が働き始めたときに上記を自分に課したルールです。偉人になる方は基本的に将来の目標を若い内から決めて努力し続けることで人生の勝者になることが多いですが、自身を「凡人」と呼ぶ本田静六はやはり偉人になるだけの我慢をし続けたのだと私なりに解釈しています。

本多式「四分の一」貯金

「あらゆる通常収入は、それが入ったとき、天引き四分の一を貯金してしまう。さらに臨時収入は全部貯金して、通常収入増加の基に繰り込む」法である。これを方程式にすると、
貯金 = 通常収入×1/4 + 臨時収入×10/10
ということになる。


今でいうところのボーナスや副業は「臨時収入」なので全額貯金するというやり方です。通常収入の3/4は生活費に充てて、残りは貯金です。</p>

昔は銀行も利子が高かったので、本田静六は40歳頃に利子が本業を上回ることに成功していましたが、2020年12月現在はゼロ金利政策のためその辺は考慮しておいた方が良さそうです。ちなみに昔の銀行の金利は6%だそうです。

本多式株式投資方法

次に投資方法です。

まず、株式のお話から始めるとすると、「二割利食い、十割益半分手放し」とという法で押し通した。
そこでまずある株を買おうとすると、いつもその全部の買受金を用意してかかった。もっとも買い付けは取引が容易な点から常に先物を選んだ。
そうして、それが引き取り期限の来る前に思いがけぬ値上がりがあった場合は、買値の二割益というところで、キッパリ利食い転売してしまった。それ以上は決して欲を出さない。そうして二割の益金を元に加えて銀行定期に預け直した。つまり二割の益を加えれば、銀行預金でも、株式利回りをはるかに上回るので、私は一応それでいつも満足したのである。
これがいわゆる二割利食いの法だ。
次に、いったん引き取った株が、長い年月の間に二倍以上に騰貴することがある。
そのときはまず手持ちの半分を必ず売り放つ。つまり投資の元金だけを預金に戻して確保しておく。したがって、あとに残った株は全く只ということになる。只の株ならいかに暴落しても損のしっこはない。これがいわゆる「十割益半分手放し」という法だ。


これは、「株をどのタイミングで手放すのか」という問題をまとめたものです。私の父や母も欲を出して株を持ち続け、タイミングを逃すどころか元手よりも株価が下落してしまったところを何度か見たことがあります。


しかし、本田静六のように株価を手放す尺度を自分で決めることによって株を売り飛ばすというのは理にかなっていますね。

また、本田静六はこのように書いています。

好景気時代には勤倹貯蓄を、不景気時代には思い切った投資を、時機を逸せず巧みに繰り返すよう私はお勧めする。

人生即努力、努力即幸福

本多静六は幸福について、金や地位、名声を得ることではなく次のように述べています。

私の体験によれば前にもしばしば述べたように、人生の最大幸福は職業の道楽化にある。
人生即努力、努力即幸福、これが私の体験社会学の最終結論である。

今のご時世、これを信じた結果、頑張り過ぎて鬱になってしまう方も多いのではないかと思います。
努力することが時代遅れという意見もありますが、私としてはそうは思いません。私も働き過ぎで適応障害になったのですが、それでも努力は大事だと考えています。

しかし、努力によって生じた人生のアクセルだけでなく、人生のブレーキの踏み方も知らないといけないのだと考えています。

本多静六は自分の事を凡人と呼んでいますが、皆が皆、本田静六と同じエンジンを積んでいる訳ではありません。

どれくらいの速度で走ることが自分にとって心地よいか、また努力によって出し過ぎた人生の速度をどのようにブレーキすれば良いのか。このブレーキ方法を画一化が現代社会の課題を解決する手段となると私は考えています。

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