コピー制作の裏話


はじめに

こんばんは!🌙

本日はコピー制作の裏側についての投稿です。そもそもコピーというのは、前回の投稿にあるような今年度のイベント【Loading…】に沿った文章のことです。

傷ついた友人を目の前にしたとき。
大切な人が悩み苦しんでいるとき。
言葉にならないこの気持ちを、誰かに伝えたいと思うとき。

誰かをわかりたいと思ったり、
誰かにわかって欲しいと思ったり、
あるいは、わかられてたまるか、と思ったりする。

わからなさの目の前で、
私たちはどうしたら良いのだろう。
私たちに何が出来るのだろう。

わかったつもりにならないために。
わからない部分を無かったことにしないために。
いま、もう一度読み込んでみよう。

パソコンの画面が動き出すときのように、ゆっくりと時間をかけて、
一緒に、ぐるぐる、
わかり合うことについて考えてみませんか。

私とあなたはぜんぜん違う。

どんな人に出会って、どんな経験を積んで、どんな事を感じるか、何もかも違う。だから、相手を「わかる」なんて無理な話かもしれない。

私たちは気軽に「わかる」なんて言うけれど
それがほんとに「わかってる」かなんて誰にもわからない。
わかってると思っていたら実はわかってなかったり、
わかってないと思っていたら実はわかってたり、
そんな事をぐるぐると続けながら私達は生きなきゃいけない。

「わかる」に終わりはない。
だけど「わかろう」としなきゃ、
相手を「読み込もう」としなきゃ何も始まらない。

私とあなたは違うから
今、もう一度読み込んでみよう。

実はこのコピーを作るのにも、沢山の時間をかけています。みなさんにコピーについて興味を持っていただきたいと思い、コピー制作班のリーダーをしてくれたメンバーに裏話を書いてもらいました!


(1)今年もコピーを作成しました

今年はコピー作成チーム、キービジュアル作成チーム、ロゴ作成チームの3チームに分かれて、テーマの広報デザイン作成を行いました。コピーチームは私を含めて全部で10名で、ズームなどで何度も打ち合わせを重ねながらコピーの作成を進めてきました。

まず最初に、運営メンバー全員で話し合って決めた「Loading...」というテーマと、「相互理解」「他者理解」というキーワードをもとに、コピーチームのメンバーがそれぞれにコピー案を作成して持ち寄ることからはじめました。

みんなでお互いのコピーを読み合って、Loading...ってどういう意味なのかとか、私たちがこのテーマで伝えたいことは何なのかとか、誰にこれを読んで欲しいのかとか、そんなことを改めて言葉にしてみんなで考えました。

運営メンバー全員で長い時間をかけ話し合って決めたことを、数行のコピーだけで伝えるには一体どうしたらいいのか。私たちはそのために、どんな言葉を使って、どんな例えを出して、どんな思いを込めてコピーを書けばいいのか。

打ち合わせでそんなことを話し合うなかで、「わかり合えなさ」や「ぐるぐる」というキーワードが出てきて、それをもとにまたそれぞれがコピーを書いて直して、また持ち寄って...。そんなことを繰り返しながら、少しずつコピーを完成させていきました。

最終的に出来上がった9つのコピーから、まずはコピーチーム内で投票をして2つまで案を絞り、そこからさらに運営メンバー全体で投票を行って、広報で使用するものを最終決定しました。他のチーム(キービジュアルやロゴ)と組み合わせた結果、広報デザインとして採用が決まったのはこの2つになりましたが、9つのコピーはどれも本当に素敵なものばかりで、それぞれのメンバーの視点から「分かり合えなさ」について考えることができるので、どこかの機会で皆様にシェアできたらいいなと思っています!


(2)コピーを書いてみて思ったこと

誰かにわかって欲しいと思う気持ち。誰かをわかりたいと思う気持ち。でも全然わかり合えないことへの絶望感。そんな簡単にわかられてたまるかと思う気持ち。

今回コピーを書いてみて、日常に隠れていた「わかり合う」ことについての自分の気持ちが、いろいろと湧き出てきたような気がします。SNSの「いいね」とか、日常会話で多用される「それな」とか、安易な共感で覆い尽くされているこの社会ですが、そんな今だからこそ、本当にわかり合えているのか、誰かをわかることができるのか、みんなで考えることができたらいいなという思いを込めてコピーを書きました。

実は去年もイベントテーマのコピー原案を書いたんですが、去年と大きく異なるのは具体的な状況設定が自分の中に無かったこと、つまり「どんなときにわかり合えないと思うのか/わかり合いたいと思うのか」が実はよくわかっていなかったということです。そのため、図らずとも、私にとって今回のコピーを書くことは、ぼんやりとしていた自分の気持ちの輪郭を確かめていくような作業になりました。みんなと話しながら、自分がなにに怒っているのか、なにに悲しんでいるのか、そんなことを一つずつ確かめて、最終的には自分たちの問題意識を明確に表現できたと思っています。

このコピーをみて、どこか共感してくれたり気になってくれたり、そんな人たちがオーディエンスとしてイベントに来てくれたら嬉しいです。


(3)コピーチームでリーダーをしてみて思ったこと

チームに分かれてテーマの広報デザインを作成するのは今年が初の取り組みだったので、なにもかもが初めてで手探りの状態でした。コピーチームは全員がとても良いものを作ってくれ、積極的に意見を出してくれたので全体的に苦労は少なかったのですが、それでもいくつかの壁にぶつかりました。

いちばん大きかったのは、私たちの間でも「わかり合えない」状態になってしまうことです。

たった10人のチームですが、私たちの中だけでも「わかり合う」ことがいかに難しいかを強く、本当に強く感じる時間でした。テーマについて考えることだけではなく、言葉への感覚の違いとか、イメージの違いとか、些細な違いががそこら中にあって、私たちが普段分かったような気持ちになりながら過ごしている日常のなかに実は「わかり合えていない」瞬間が潜んでいることに気づかされます。

「それわかる!」という言葉を口にするたびに、「いや、本当にわかっているのか?」「なにがわかったんだろう?」とお互いに問い直すことが何度もあって、結論を出すまでに本当に時間がかかりました。

コピーが出来上がった今もきっと、私たちがお互いに「わかり合えていない」部分はいっぱいあるし、どうしたらいいのかは全然わかっていないんだけど、イベントまでずっとこうやって悩み続けていけたらいいのかなと思っています。

そんな壁にぶつかりながらも、テーマについてみんなでいろんなことを話して、それぞれの経験や思いを知ることができたのが新鮮でとても楽しかったです。

コピー案は、みんながそれぞれの視点で「わかり合えなさ」について書いてくれて、こんな表現もできるのかとか、こんなイメージもあるのか、と驚くことも多々ありました。打ち合わせでは、「わかる」を漢字表記にするかひらがな表記にするかについて白熱した議論を交わしたり、「わかる」と「理解」の違いについて話したり、一人では辿り着けないところまでみんなで考えることができたと思っています。


おわりに

12月のイベントに向けて着々と準備しています。素敵なイベントになるようメンバ一丸となって頑張ります!noteでは11月から遂にスピーカーさん紹介が始まります!お楽しみに🌟


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