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助成金ハンター

体当たりNPO運営記(5) 2015年9月記
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今年度は、とてもたくさんの助成金申請書・企画書を書きました。現在、大きなものの結果待ちだったり、来年度に向けて大きな計画を練ったり……。昨年度までと一転して「取りに行く」姿勢で向かっています。

NPOは助成金漬けになると、本来のミッションから外れてしまいがちで……、行政からの委託をねらうと安い下請け扱いになり、
予算が途切れた時に大慌て……という話を設立前に聞いていたこともあり、1年目、2年目は、助成金情報には目もくれずに、ひたすら「やってみたい!」と思うことに自らチャレンジしていました。その時にお世話になっていたのが、横浜市温暖化対策統括本部の脱温暖化啓発活動に対する助成金「YES(ヨコハマ・エコ・スクール)」で、講座の講師代と、会場費の半額が最大3万円まで補助されるというものでした。2ヶ月前くらいまでに企画をして申請して基準を満たせば(30人以上の参加者)助成を受けられるので、今でも活用しています(今年度からは半額の1万5000円に減額なりましたが……)。

今年に入って方針を変え、助成金を取りに行くようになったのは、この2年の間に行政や企業との仕事をするなかで、「先に予算を獲得できなければ、その事業がおこなわれない」ということを知ったからです。ビジネスの世界では当たり前のことでも、NPOや市民活動の場合は「ミッション」が先に立ち、予算がなくてもボランティアであっても私財を投じても、それに向かって動いてしまいます。わたしの場合は、東日本大震災を機に立ち上げたエネルギーシフトの活動・あざみ野ぶんぶんプロジェクトがそうでした。

ただ、市民活動を継続していくには、志に頼るだけでは難しく、家族や仕事の都合で優先順位が下がると、一人減り、二人減り……と、風前の灯になってしまいます。続けるための「仕組み」が必要で、システムを回すにはそれなりのコストがかかってきます。活動を残すかどうかの検討の結果、組織化が選択されるのは一つの必然のような気がして、逆に組織化せずに続く市民活動のあり方はそれこそ尊敬に値するものだと感じています。

そんなわけで、今年は事業に対する計画性と予算化のために、助成金を一つのきっかけと位置づけ、ひたすらキーボードと電卓をたたいてきました。これまでの実績と、団体のほかにはない強み、その企画が社会に必要とされる理由などを書く欄が必ずあり、そのたびにあーでもない、こーでもないと議論を重ねて、言葉を生み出してきました。そうするなかで、森ノオトの強みや価値がどんどん研ぎ澄まされてきたような気がします。

先月は営業資料が出来上がり、今月は横浜市の入札名簿に登録でき、プレスリリースの型ができ、少しずつですが、仕組みが整いつつあります。労務基準の作成、経理の仕組みの確率、PRESS ROOMの完成など、まだ やらねばならないことがありますが、今年いっぱいでどうにか整ってくるのではないかと思います。そして、力をたくわえた今年から、飛躍の来年へと向けて、思い切り羽ばたいていけるのでは……と、予感しています! 助成金が通ったら実現する、楽しみな企画、いくつもありますよ〜。

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