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やってもやらなくてもいい、では……


体当たりNPO運営記(18) 2016年11月記
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森ノオトの事業が増えるごとに、誰がそれを担うのか? という話で頭を悩ませています。森ノオトは、NPOの会員(正会員・なかま会員)のなかに、「リポーター」がいます。リポーターは一義的には「ウェブメディア森ノオトに記事を書くライター」です。養成講座を経てデビューしたリポーターが今年4月時点で40名。でも記事を書く人は半数程度。妊娠・出産で動けなくなったり、お子さんが手を離れてフルタイムで働くようになったり、ご主人の転勤に伴い転居したり、「記事を書く」以外の事業スタッフで忙しくなって取材活動ができなくなったりと、それぞれの事情や状況を受け入れながら、なんとか運営している形でした。

しかし、「編集会議に来ても来なくてもよい」「記事を書いても書かなくてもよい」「そもそも記事すら読まない」人が多勢になってしまうと、生活の優先度の中で森ノオトが高い人に参加が偏り、チーム全体の士気や緊張感という面からしても、難しい状況がここ数年続いていました。来年はリポーター養成講座をやめて人を増やさずに続けていくという選択肢もあったのですが、毎年新しく入ってくる新人リポーターさんたちはモチベーションも高く森ノオトに新しい風やネットワークを運んできてくれて、この流れを絶やしたくないなあとも思いました。

わたし自身も、森ノオトの事業化や管理運営の方で忙しくなり、リポーターへのていねいさがどんどん欠けてしまった今年。もちろんわたしにとってはとても大切な仕事ではあるのですが、それにしても納期のある緊急度の高い仕事を優先せざるを得ませんでした。睡眠時間を削ってなお終わらぬ仕事と、事務所では処理しなければならないタスクが山のように積もり、電車移動中くらいしか原稿編集に集中する時間をとれない有様でした。

「森ノオトの宝はメディアなのだから、それをおそろかにしたらもったいない!」と、危機感を持ってくれた事務局のメンバー。来期のリポーターをどう運営していこうか悩みに悩んでいたわたしに、「メディアをきちんと成り立たせていこうよ」と力強く励ましてくれました。

「メディアは事業のプラットフォーム」といって、取材から地域ネットワークを広げ、課題解決の手法を提案し、ワークショップやイベントをおこない、コミュニティを広げてきた森ノオト。もともと新聞記者でメディアをやりたくてつながったあゆみちゃんがファクトリーの事業に追われるなかで、ジレンマを感じていたころに、「広がってきた事業そのものをメディアに寄せていく」と、なんでしょうね、仏というか仙人というか、鳥の目線で導いてくれた梅原さんの一声にみんなが救われました。

そうなんだよね!! 森ノオトって、やっぱり、メディアを充実させてなんぼなんだよね! 

スタッフミーティングでリポーターコミュニティについて検討していた時に、来期は「編集部」を立ち上げて、メディアにNPOの事業と発信を統合する機能をもたせていこうという方向性が固まった時に、わたしの古巣・タウンニュースの後輩でもある宇都宮南海子ちゃんが「まどかさんがつくってきたメディアを引き継いでいきたい」と言ってくれました。森ノオトの核ともなる主要事業で、次なる担い手を育成したいという夢が、叶うんだ……。今年一番うれしかったことの一つです。あゆみちゃんとなみちゃん、若い二人にわたしの持つ編集スキルのすべてを伝えたいと思います。

「エコ」の専門性は、梅原さんがユニークな形で磨いて広げてくれています。次に続く人もきっと来年あたりに現れるでしょう。来年の森ノオト、進化していきますよ!

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