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2023菊花賞(GⅠ)

まずは先週の秋華賞の振り返りを簡単に。
◎リバティアイランド、強い内容の競馬で三冠達成でしたね。

◎⑥リバティアイランド👉1着
△②ハーパー👉3着
△⑤ドゥーラ👉4着
△⑦マスクトディーヴァ👉2着
△⑧モリアーナ👉5着
△⑬ラヴェル

◎からのワイドは的中も人気サイドでちょいプラス。ドゥーラかモリアーナが来てくれたら…

3枠6番に入ったことで、内で包まれて脚を余す点を危惧していましたが、全くの杞憂、鞍上の川田が馬群でじっと我慢して外が開くや否やすかさず進路確保しましたね。
この時点で勝負あり、最速の上がりでマスクドディーヴァが差し込んできましたが、きっちり凌ぎました。
着差こそ1馬身差で、やはり小回り一周の京都芝内2000は着差が付きにくいコース、それでも内容的にはリバティアイランドの強さが際立ったレースでした。
今後は恐らくジャパンCでしょうが、ファン心理としてはノーザンの思惑で使い分けとかだけは避けてもらいたい。
イクイノックスやドゥデュース、タイトルホルダー、スターズオンアースなど豪華メンバーが予想されるだけに、1か月先が楽しみでなりません。
予想の方は△5頭中4頭がきっちり掲示板を占めましたが、3着争いが3~4頭ひしめき合う大接戦、ドゥーラかモリアーナが差し込んできたかのように見えましたが、入ったのがよりによって2人気のハーパー。
的中とはいえ、ちょいとプラスの程度では物足りないでした。
結果論ですが、ラヴェルが余分だったか。

【菊花賞】

さて、今週は打って変わって牡馬の三冠最終戦。
春の二冠こそソールオリエンスタスティエーラ、二頭が着順入れ替わりながらいずれもワンツーでしたが、この2頭が抜けた印象はなく、混戦の見立てには変わりません。
実際にトライアルをみると、セントライト記念は皐月賞馬ソールオリエンスが新馬戦で負かしたレーベンスチールに敗れる結果。
そのレーベンスチールをはじめ3着馬シャザーンも出走してこないので、この組はソールオリエンスのみの参戦。
一方、神戸新聞杯には皐月賞3着馬ファントムシーフとダービー3着馬ハーツコンツェルトが揃って参戦してきましたが、制したのがダービー11着だったサトノグランツ
サトノのダービーは不利な大外枠でしたが、それでも勝ち馬からはコンマ7しか離されてなかったので、まともなら上位に来てもおかしくない一頭。
父サトノダイヤモンド、父父ディープインパクトと菊花賞馬だけに血統的に淀3000mはピッタシ、今週も川田で終わる可能性は十分ありますね。
そのダービーも勝ち馬タスティエーラから14着のトップナイフまでが1秒内にひしめき合う混戦レースで、勝ち時計2:25:2も前日の1勝クラスよりコンマ2、当日の古馬2勝クラスよりコンマ4速いだけと凡内容だっただけに、着順そのまま菊花賞の結果につながらない可能性も考慮しなければなりません。
実際にクラシック上位馬が揃いも揃って、前哨戦で取りこぼしているからね。

そして、ダービー馬となったタスティエーラがぶっつけ本番で臨む点も、今回の菊花賞を予想するうえで難しくしている要素。
ダービー馬がトライアルを挟まずに直行で臨むのは前例にない話ですが、とても予定のローテには思えないですね。
一説には持病のDDSPの関係が囁かれていますが、その点を踏まえると、鞍上モレイラを据えたとしても苦戦は覚悟せねばならないでしょう。
ただでさえ、ダービーー菊花賞の二冠制覇例は半世紀前のタケホープ一例のみ、ダービー馬は世代最強の称号と世間の見る目がありますから、三冠最終戦に向けての調整が難しくなる傾向。
実際、過去30年のダービー馬の菊花賞成績は[4‐1‐3‐5]ですが、4勝がすべて三冠達成した馬(ナリタブライアン、ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイル)。
要するに、菊花賞に直結するのはダービーではなく皐月賞というわけで、実際に皐月賞馬は[7‐1‐1‐6]と7勝、つまり、皐月賞と菊花賞の二冠が3頭いるということ。

その点を踏まえると、菊花賞馬に近いのはタスティエーラでなくソールオリエンスという話になりそうですが、そう簡単にはいかない要素もあります。
皐月賞馬の菊花賞成績を見ると、馬券内に入った9頭には共通点があります。
前走旧京都新聞杯👉ナリタブライアン、スペシャルウィーク
前走京都大賞典👉セイウンスカイ、テイエムオペラオー
前走神戸新聞杯👉ディープインパクト、オルフェーヴル、コントレイル
なんと全頭が関西圏の前哨戦を使っている点。
一方、関東のセントライト記念をステップにしているのは2頭いますが、いずれも着外に敗れています。
2016 ディーマジェスティ セントライト記念1着→菊花賞4着
2017 アルアイン セントライト記念2着→菊花賞7着
ソールオリエンスが関東圏のセントライト記念を叩いて臨むということは、王道ローテとされる神戸新聞杯を避けたという解釈にも取れますからね。
血統的に半兄がマイラーのヴァンドギャルドなだけに、距離延長は必ずしもプラスと言えず、3000mで脚が止まる可能性も否定できません。

以上を踏まえると、今年の菊花賞は二強どころか混戦、その点を踏まえたうえでの菊花賞予想です。

◎⑭ソールオリエンス

◎はソールオリエンス、但し取りこぼしの可能性も否定できず、頭固定でなく軸としての意味での本命。
前述のように春二冠で菊花賞に直結しやすいのがダービーではなく皐月賞である点は前述の通りで、特に重馬場の皐月賞を制している点が距離延長に大きなアドバンテージとみます。
グレード制導入後、稍重以上の道悪で皐月賞を制したのは10頭ですが、その後の実績を見ると、

菊花賞馬👉ミホシンザン、エアシャカール、ゴールドシップ、コントレイル
有馬記念馬👉トウカイテイオー、ヴィクトワールピサ、エフフォーリア

と7頭が長距離GⅠを制しており、ドクタースパートも長距離GⅡステイヤーズSを勝っているように、むしろスタミナ面の裏付けになっています。
半兄ヴァンドギャルドがマイラーなのでそこがどうかという点ですが、母父モチヴェイターは菊花賞と天皇賞春を制したタイトルホルダーと同じで、父キタサンブラックに替わったことで、むしろ距離延長はマイナスにならない可能性が高いのではとみます。
そもそも前哨戦としてセントライト記念を叩くのは予定のローテで、2着とはいえ試走としては及第点の内容ならば、初の関西遠征という未知数も、同じ立場で長距離GⅠ3勝のフィエールマンを輩出した厩舎だけに、抜かりはないとみます。
京都開催もAコースが続いて開催が進むにつれ外差しが効くようになり、7枠14番はマイナスになるどころかプラスに働く可能性も高く、3着は外さないとみて連軸としての本命とします。

ソールオリエンスに逆転する可能性としてはタスティエーラでしょうが、ぶっつけ本番という点がポイントになりそうで、予定外の臨戦過程となれば凡走の可能性は高い。
そうなれば、本番に直結のローテである神戸新聞杯を制したサトノグランツが単穴に相応しいとみます。
京都新聞杯勝ちがあるように同舞台での実績は大きなアドバンテージで、ダービー11着も大外枠から外々を回されたもので勝ち馬からコンマ7差なら、挽回の余地はあると見ます。

内が悪く外伸び馬場ならば、8枠2頭に2~3着ならという意味での連下を挙げておきたい。
皐月賞3着馬で前哨戦の神戸新聞杯も3着だったファントムシーフ、大外から馬券内に持ってくるのを長ける鞍上を配しているドゥレッツァ

【結論】
◎⑭ソールオリエンス
▲⑦タスティエーラ
▲⑪サトノグランツ
△⑮ファントムシーフ
△⑱ドゥレッツァ

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