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小説「さよならモラトリアム」

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「まだ何も、始まってへんのよ」  二十三歳の誕生日を前にして、早々と人生を諦めようとしていた柊茉莉子(しゅうまりこ)に、偶然出会ったカウンセラーの椿スミレはこう言った。マリコは…
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#漏電パレヰド

さよならモラトリアム 終章

 次に目を覚ましたとき、あたしは真っ白なシーツの中にいた。起き上がると、スミレが温かいコ…

大神晴子
3年前
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