マガジンのカバー画像

小説「さよならモラトリアム」

15
「まだ何も、始まってへんのよ」  二十三歳の誕生日を前にして、早々と人生を諦めようとしていた柊茉莉子(しゅうまりこ)に、偶然出会ったカウンセラーの椿スミレはこう言った。マリコは…
運営しているクリエイター