見出し画像

日本文化の美しさをデジタルアートで再発見!ENNICHI@羽田イノベーションシティ

#SDG4 (デジタル技術/日本文化の教育)

出会い

デジタルテクノロジー、イノベーション好きな私は、「羽田イノベーションシティ」が2020年に開業したと聞き、ずっと行ってみたいと思っていました。資料を見ていると、調理も配膳もロボットがやるレストランが気になり、そして体験型デジタルアート「縁日|ENNICHI by 1→10」を見つけ、これは行かなくては!と思い行ってきました。

羽田イノベーションシティのメインフロアである2階を足湯の方向に進んでいくと、左側に何やらガラス張りで白いエリアが。これがENNICHIへの入口でした。

中には5種類のコンテンツがあります。鑑賞のポイントそれを実現している技術を、私が分かった範囲で紹介します。

① 彩金魚(いろどりきんぎょ)

ENNICHIは日本の縁日をモチーフにしているということで、最初は「金魚すくい」のデジタル版「彩金魚」です。

池の中に泳ぐ色とりどりの金魚たちは、日本の伝統色を表しています。
金魚に触れるとその色の名前の由来となった草花に変化します。
日本の伝統色6種類:
牡丹色、桜色、山吹色、紫苑色、桔梗色、勿忘草色
美しい色と、美しい色の名前ですね。

触れた時のも、金魚の色によって違いますので、是非聞き入ってみてください。

技術的には、壁の映像は、天井から吊って備え付けたプロジェクターから映し、触れたことを感知しているのは、壁の上部左右にある赤外線センサーの様です。
プロジェクターの種類は、EPSONさんのまとめ図を見ると、EB-PU20あたりでしょうか。1台130万円位の様です。

② 縁花火(ゆかりはなび)

自分の姿が夜空に浮かび、体を動かすことでさまざまな形の花火を打ち上げることができます。
複数人で参加することで色が混ざりあったり、より大きな花火に変化したり。家族や友人との繋がり(縁)を感じながら楽しむことができるコンテンツです。

花火の種類も色々ありますね。知らなかったです。

技術的には、映像は①同様プロジェクターで、人の動きの感知は、高さ1m程の縦長の箱に入っている赤外線センサー(2つ上写真の青枠内)で行っている様です。

③ 柄時雨(がらしぐれ)

日本の伝統模様や、着物に用いられるモチーフを題材にした、フォトジェニックな写真を撮影できるフォトスポットコンテンツ。
参加者の位置をセンサーで認識、「動く模様」とすることで、常に異なる柄を撮影することができます。特に白い服で壁の前に立つと、服に柄がキレイに映り、まるで和服を着ているかの様な写真が撮れますよ。

使われている伝統文様はこちら↓美しいですね。

④ 福豆蒔(ふくまめまき)

神さまの縁日を邪魔しにきた鬼たちに困る神さまたち。鬼の苦手なマメを用意するも、投げ手が足りず、人間に手伝いをお願いしました。たくさんあるマメを投げつけて鬼を追い払いましょう。
実際にやることは、手を消毒してからボールプールに靴を脱いで入り、プラスチックボールを壁の小鬼大鬼に向かって投げていきます。

技術の仕組みは、プロジェクターで壁に映像を再生し、壁に映された鬼にボールが当たったことを感知するのが、壁の上左右に設置された赤外線センサーです。

⑤ 面化粧(おもてけしょう)

ここは不思議なお面屋。縁日にかざられたお面には命が吹き込まれ表情を持ち、生き生きと動きだします。
用意されたお面の雛形(うちわ)に色を塗ってスキャンすると、自分の描いたオリジナルのお面が投影され、神さまの縁日を盛りあげます。
うちわの種類は、どれも日本らしい、歌舞伎の隈取り(歌舞伎独特の化粧)やひょっとこだるま、猿、狐さんの5つ。

実現している技術ですが、うちわの画像を取り込んでいるのが、富士通のオーバーヘッドスキャナ:Scan snap sv600 (約6万円)でした。

そしてスキャンした画像をPCに取り込み管理するソフトウェアは、ハードと同じく富士通のScanSnap Home/Manager。
これのおかげで、スキャナーのボタンをワンプッシュするだけで各種自動化ができるそうです。

ちなみに、うちわの四隅には「マーカー」(下写真青枠内)が印刷されていて、スキャナーがひょっとこなどの塗り絵画像を読み取る時に、うちわが傾いていても中のお面の顔をちゃんと認識してくれる様です。

魅力

日本文化の美しさや豊かさをデジタルアートで再発見できることが、一番の魅力だと思いました。デジタルアートになることで、自分で触れたり動いたりしながら、と新しい楽しみ方で新しい角度から体感する中で、「勿忘草色はこんな色だったな」「亀甲模様って名前の通り亀の甲羅がモチーフなんだなぁ」といった、日本文化に対する新しい発見がいくつも生まれました。暗めで涼しい館内で、映像・音楽を十分に感じ、ENNICHIの世界観に没入しながら、変化し続ける世界をじっくり見つめる中での発見は多かったです。
また、家に帰ってから「あのキャラクターは何だろう?烏天狗って言うんだ!」と自分なりの疑問点を解消する事後学習もはかどりました。

そして、デジタルを見た後にリアルを見ると、それがまた一層魅力的に感じられることに気づきました。以前目が行かなかった着物の帯に目が行き、何模様かな?、この色は日本の伝統色で言うと何色かな?、と気になる様になりました。デジタルとリアルを行き来することが、楽しみを増やし、深くするものだと感じています。

この様に日本文化の教育にもなりますし、そしてデジタル技術を駆使したアートに触れることで、デジタル技術の教育にもつながりますよね。SDGsの4番:教育、に寄与するものだと思います。

会場情報

営業日時:
土・日・祝日 10:00~18:00(最終入館17:30)

入場料:
一般/高・大学生 2,000円(税込)
子ども(4歳~中学生) 1,000円(税込)
3歳以下 無料
※現地では現金決済のみ
事前予約購入@アソビュー!では、クレジットカードなどで決済可能

最寄り駅、行き方

京急線東京モノレール線天空橋駅です。
両線、電車を降りたらHICity改札口(ハイシティ改札口)から出ます。
B1Fに出るので、そこからエスカレーターで上っていき、2Fへ(デイリーヤマザキがあります)。
道をしばらくまっすぐに進んでいくと、左手にあるガラス張りで白いエリアが。ここが羽田出島 | DEJIMA by 1→10です。(上の階は足湯スカイデッキです。)

みなさんも、是非楽しんでみてください!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?