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セールステック&セールスイネーブルメントnoteについて

業務改善に携わる方に向けて、LIFULL営業組織で実践している事例をご紹介していきます。

はじめまして。営業DX推進を担当しています、五十嵐です。
セールステック&セールスネーブルメントの部署で日々活動をおこなっています。

このnoteマガジンでは、セールステック&セールスイネーブルメントについて考えたこと、難しいと感じること、関連記事などをご紹介させていただこうと思います。営業の型化やプロセス管理に挑戦したい、もしくはされている方や、困っている方のサポートになればと思い、複数名で執筆してみようと思います。


私たちの活動について

半分の人員で2倍の成果も! 新人もトップセールスになれるLIFULLの「新しい営業の型」づくり

SalesZINEで取り上げていただいた記事です。記事の中でも語られていますが、LIFULLではSalesforce社が提唱している営業プロセスモデル「The Model」を尊重しながら、LIFULLにフィットするように「LIFULL THE MODEL」を築き上げ、推進しています。
当初の取り組みはひとつの部署でのみおこなっていましたが、2020年10月からは営業組織全体に対しての推進をおこなっています。


従来の営業スタイルの問題点

「LIFULL THE MODEL」の構築の第一歩として、まず取り組んだのが営業活動の段階(フェーズ)を統一することです。
LIFULLは不動産情報サービス事業をメインとしていますが、同じ不動産情報サービス事業の中でもさらにさまざまな分野があります。LIFULL HOME'Sのサイトを見ていただくとわかりますが、賃貸や売買、土地、注文住宅、投資などの分野があります。営業担当者はそれぞれの分野の顧客(不動産会社)に対し営業活動をおこなっています。
今まで、営業担当者は各分野の中で決められた管理方法に従って、営業活動をおこなっていたのですが、これには以下のような問題がありました。

・ナレッジや成功事例が各分野の中でしか共有されず、他分野に波及されにくい
・営業担当者の得意・不得意がその分野の中でしか比較ができず、本質的な不得意へのフォローアップへつなげづらい

営業活動の段階が統一されていなかったので、どの段階のナレッジなのか、ということがわかりづらく、他の分野の営業担当者が自身の業務に生かしづらかったり、そもそもナレッジを学ぶ機会が少ないという問題がありました。
また、それぞれの分野の中の比較でしか「得意」「苦手」がわかりませんでした。営業組織全体と比較するということができなかったので、営業担当者に対するアドバイスが最適かどうかがわからず、苦手を補う学習機会の提供が難しかったのです。



営業フェーズ統一の狙い

この問題を解決するために、LIFULLでは以下のような営業段階(フェーズ)を設定し、各分野で運用をしています。(各フェーズの詳細については、後日お伝えさせていただこうと思います)

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フェーズ統一の狙いとして以下の3点があります。

狙い①:営業個人の得意・不得意を可視化、分析に活用

各分野でバラバラだった営業フェーズを統一することで、まず営業活動の段階が明確になります。たとえば、Aさんは「担当者合意」のフェーズにある案件が多い、Bさんは「契約締結中」にある案件が多い、といったことがわかるようになります。
今まで、Aさんは「決裁者から断られる」という悩みを持っていたとすると、Aさんの上司はAさんに対して「決裁者へのプレゼン力が弱いからプレゼンの技術を磨こう」というアドバイスをするかもしれません。

しかし、Aさんの「決裁者から断られる確率」を他分野の多くの営業担当者と比較した時、もしかしたらAさんの「決裁者から断られる確率」が低くないことがわかるかもしれません。

そうなった場合、Aさんの上司のアドバイスは適切ではなかったことがわかります。逆にAさんはもっと前の段階で課題があり、そのため決裁者から断られる、ということがわかるかもしれません。

営業フェーズを統一することで、本人や上司にも見えていなかった不得意部分、または得意部分を可視化できるようになります。さらに、不得意部分に対しては適切なトレーニングへつなげていき、得意部分に関しては全体へのナレッジ共有といったことへつなげることができます。


狙い②:成功率の高い営業手法を標準化

策定した営業フェーズには、それぞれ「このフェーズではどういった活動をおこなうのか」「どういった活動ができたら次のフェーズに進めるのか」といったことを定義しています。
「担当者合意」というフェーズを例にとって説明します。

■担当者合意フェーズ
 ▼どういった活動をおこなうのか
  ・顧客へ提案した内容について、合意を得る
  ・サービス導入時期について、合意を得る
 ▼次のフェーズに進むための活動
  ・決裁者への提案日程を確定

こういった内容を明文化することで、営業担当者が今どんな活動をおこなうべきなのか、ということがはっきりとわかります。何をすればいいのかと悩んだり、間違った方向に進むことがなく、営業活動を進めていくことができるのです。
これは、新しく入社された方や新しく営業組織へ配属された方に対しても非常に効果的で、この営業フェーズに沿った活動をすることで一定のレベルでの営業活動が可能になります。
営業が自身の成功・失敗体験から学び、それぞれの営業スタイルを考え、確立することも有用ではありますが、習得までには長い時間がかかってしまいます。まずはこの営業フェーズをしっかりと学んでもらうことで営業スキルの向上と均一化を目指しています。


狙い③:営業力向上による顧客満足向上

狙い①と狙い②では主に営業スキルの向上についてお話してきました。
営業スキルを向上させることは、日々応対する顧客に対しての営業活動の質の向上につながります。ただ商品を売るのではなく、顧客の持つ課題をきちんと捉えて最善の提案ができるようになることで、顧客満足度向上につながると考えています。
もちろん、顧客満足度は営業に関わらない部分もあるので、営業活動だけで顧客満足度を向上させることはできません。同時に商品やサイトに対する改善もおこない、顧客の期待に応え続けることが必要です。



称賛する文化を醸成する

営業フェーズを設定し、各分野での統一を図ることの狙いとメリットについてお伝えしてきましたが、プラスアルファでの活動もご紹介しようと思います。

営業部門にはトップセールスなどの表彰機会があり、各分野の目標数字を達成した営業担当者が表彰をされます。
しかし、私たちは各営業担当者が得意なことをピックアップして、独自で称賛をしていこうと考えています。受注金額などの最終指標だけではなく、誰よりも多く活動をした人や顧客との関係性構築が上手な人などにもスポットライトを当てることで、営業個人のモチベーション向上につながります。さらには、それぞれの得意分野や営業活動から得たナレッジを共有しあうことで、営業生産性にも貢献できるようなサイクルを作りたいと考えています。



ここまで営業フェーズ構築についてのお話をしてきました。
なんとなくでも私たちがおこなおうとしている「改革」のイメージをつかんでもらえたら幸いです。

次回より、フェーズ構築の具体的な部分についても触れていきたいと思います。


ご覧いただきありがとうございました。
LIFULLという会社が少しでも気になった方はこちらもご覧ください。

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