ヤンデレvsツンデレ2

ヤンデレの八雲千歳に好かれてしまった主人公神恵田北斗は千歳の願いもあり一緒に登校することになっていた。千歳はウキウキしていたが、北斗はまたあのようなことが起こってしまったらどうしようと気が気ではなかった。
「北斗くん♡ 一緒に登校するなんて恋人みたいだね♡ 」

「そ、そうだね……八雲さん」

「もう♡ 千歳って呼んでって言ってるじゃない♡ 」

 千歳の目にハイライトがなく北斗は恐怖感を覚えるのだった。講義の合間合間の時間に千歳は北斗の元へやってきて他の女がよりついていないかを確認するので北斗は息つく暇がなく一日が途轍もなく長く感じ疲弊していった。

「先輩? だいぶ疲れてそうですけど大丈夫っすか? 」

北斗は千歳に生活があるからバイトだけは許してくれと言い、なんとかバイトを続けることができたのだが、日中の千歳の監視もあり、暗い顔でバイトをしていたところを後輩の北見沢旭に心配されてしまった。

「うん…大丈夫…心配すんな」

「そうは見えないっすけどね…なんかあったら相談してくださいよ?後輩なんすから」

できるわけもなかった。そんなことをしようものなら千歳からどんな仕打ちを受けるか分かったものではないからだ。

「ほんとお前はいい後輩だよ」

そう言って頭をなでようとしたその時コンビニの外から、殺気の混じった視線が飛んできて、北斗は手を止めた。

「どうしたんすか? 」

「あ…いや…何でもない…」

そんな微妙な雰囲気になって、その日のバイトは終了した。翌朝北斗が目覚めると千歳が北斗の寝顔を眺めていた。

「うわっ! 何してんの千歳さんってかどうやって俺の家入ったんですか! 」

その北斗の問いに対し八雲は、

「寝顔の北斗君の写真ゲット! 」

と北斗の話を聞いていないようだった。

一方その頃、

「先輩どうしたんだろう、心配だな…」

そう旭が呟いた。

北斗の恋愛フラグがまた一つたったのだった。

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