イスラーム思想を読みとく
書名:イスラーム思想を読みとく
著者:松山 洋平
出版社:筑摩書房
発行日:2017年10月5日
読了日:2020年1月10日
ページ数:254ページ
1月 :7冊目
年累計:7冊目
最近、イスラム関係の本を読んでいます。
先日、ソレイマニ司令官が殺害されて
イランと米国の緊張が一層高まっています。
イスラムに関する知識は全くなかったので勉強しました。
私が誤解していた点が多々あり
それがクリアになったのでとてもよかったです。
価値観の違いや宗教の違いってなかなか理解できないですよね。
それはお互いが信じるものが違うからなんです。
私はこの本を通してそれを痛感しました。
・1日5回礼拝をする
・お酒は飲んではならない
・豚肉は食べてはならない
実はこれを破ったとしても
イスラム教徒である事に変わりはない。
私はこの本を読むまでは知らなかった。
まず、ここでへぇ!でした。
イスラム教の場合
こうした「行為」ではなくて「信仰」を続ける限り
イスラム教徒である事に変わりはないのです。
心の中に信仰を持ち続けれればOKなのです。
術の体系(行為)<信条の体系(信仰)
という事です。
テロを起こす人の中にはイスラム教徒もいます。
彼らの行為はイスラムでは正当化されない
でも、イスラム教徒ではある。
行為と信条を別々に考えると
こうした解釈もできるようになります。
・イスラムとしての正当行為
・イスラム教徒かどうか
→これは分けて考える。
イスラム教とはISをなぜ破門にしないのか?
これも非常に興味深かったです。
タクフィール(不信仰者)となる原因は
6つあると言われています。
そのうちの一つ
「イスラムで明らかに禁じられていることを合法とみなすこと」
”過激派”は無辜の民を殺傷する事があります。
これはイスラムでは禁じられています。
しかし、彼ら(過激派)は
「無辜の民の殺害は合法な行為である」
と考えているわけではなくて
彼らにとって攻撃対象の人たちは
「無辜の民ではない」
と判断しているから。
なんか詭弁のように聞こえますが
それが宗教というものなのかもしれません。
無辜の民が誰なのか?の判断を間違っているかもしれないが
決して、無辜の民を傷つけているわけではない。
という事なのです。
そのほかにも興味深い事がたくさん書かれていました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?