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【米国株】レバレッジ3倍 ETF 【高リスク高リターン】


今回は米国株のレバレッジETFについて解説したいと思います。

※ Youtubeによる解説動画も公開いたしましたので、よろしければご覧ください


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2021年は、昨年のコロナショック以降に比べて少し状況が変わってきたように思います。

決算内容が良くても株価にダイレクトに反映されなかったり、まだ利益が出ていないようなハイパーグロース銘柄の株価が急落したりと、個別株投資にはすこし難しい相場となってきたな、と思っています。

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こういった場面では、ETFなどでインデックス投資の比重を大きくすることを考えている方も多いのではないでしょうか。
一方で、安定したETF(例えば全世界○○インデックスといったもの)ではもの足りない、といった個人投資家の方もいらっしゃるかと思います。

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そこで今回は「レバレッジ3倍のETF」を取り上げたいと思います。

レバレッジETFについてご存知ない方向けに説明すると、株価指数の先物取引を活用して、対象指数の2倍や3倍といった動きを日次で目指すように設計されたものです。
対象指数が上昇したときに利益がでる(基準価額が上昇する)タイプがブル型、反対に下落したときに利益がでる(基準価額が上昇する)タイプがベア型と呼ばれます。

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よくある誤解として、こういったレバレッジのための信用取引は「日次」で行われますので、長期で(基準となるインデックスの)3倍のリターンが得られるわけではありません。

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ETFの抽出条件は上記の通りです。

1つ目はSPXLです。

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本ETFは、S&P500種指数の運用実績の3倍(300%)の日 次投資成果を目指すものです。

※ S&P500とは、米国の代表的な株価指数 GAFAを中心としたアメリカの代表的な500銘柄を時価総額で加重平均し指数化したもので、長期でみると右肩上がりに上昇しており、かつ多くの企業に分散している為、比較的安全なインデックスともされています。

なぜこのETFを最初に紹介するかというと、S&P500は個別株とも比較されることが多い指数ですが、レバレッジETFについてもこちらが比較基準になると考えたからです。

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赤枠の”CORE S&P 500 ETF”というのが連動を目指すインデックス指数です。
ETFの中でまたETFを購入している、というイメージとなります。
なおリスクヘッジとしてキャッシュが約30%、国債が4%程度含まれており、こちらはコロナショックの暴落時に割合が増えたということです。

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連動するS&P500指数の内訳となります。
アメリカの主要企業500社という話をしましたが、GAFAMが上位を占めており、約21%ものシェアを占めています。
GAFAMおよび米国全体の経済成長を信じる方向けのインデックスと言えるでしょう。

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過去5年間保有した場合のリターンは 373% です(基準日:2021/5/3)

順調に増加しているようにみえますが、コロナショック時にそれまでの利益を全て吹き飛ばすほど大きく下落しています。

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基準となるS&P500指数として、レバレッジのかかっていない”VOO”というETFと比較した図です。
S&Pは長期でずっと上昇傾向がつづいていますが、SPXLも概ねその数値を上回っています。が、コロナ時には一時的にS&P値をも下回っており、この局面で同ETFを持ち続ける・・・というのは精神的にかなり難しいのではないでしょうか。


2つ目はTECLです。

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本ETFは、テクノロジー・セレクト・セクター指数の300%のパフォーマンス(手数料および経費控除前)に連動する投資成果を目指したものです。

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本ETFでも、キャッシュや米国債を一部組み入れていますが、それ以外ではテクノロジー関連銘柄として Apple、MSFT、VISA、NVIDIAなどが続きます。

テクノロジー銘柄の成長が今後も続くと考える方向けのインデックスと言えるでしょう。

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過去5年間保有した場合のリターンは 1316% です(基準日:2021/5/3)

コロナショック時に大きく下落している点はSPXLと同じですが、その後のテクノロジー株躍進により急激に回復しています。

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連動基準であるXLK(テクノロジー・セレクト・セクター指数)との比較です。
やはりレバレッジの効いたTECLの方が乱高下はしていますが、コロナショックの時も基準インデックスを下回るような動きは見せていないようです。


3つ目はSOXLです。

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SOXLはいわゆる半導体銘柄の3倍レバレッジETFとなります。

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主な銘柄としては、IntelやBroadcom、NVIDIA、QUALCOMMなど有名な半導体企業がバランスよく組み込まれています。

自動運転やAI、IoTなど今後も半導体需要は増加すると言われておりますが、そういった分野へ集中的に投資したいと考える方向けのインデックスと言えるでしょう。

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過去5年間保有した場合のリターンは 2376% となります(基準日:2021/5/3)。

半導体という分野に絞ったETFということもあり、先に紹介したSPXLやTECLよりも値動きが激しく、かつコロナ後の上昇も著しいものとなっています。

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連動基準であるSOXX(フィラデルフィア半導体株指数)との比較です。
こちらもTECLと同様、今のところ基準インデックスを常に上回るような推移となっています。

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レバレッジ付米国株ETFを3つご紹介しました。

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SBI証券の人気米国株ETFランキングでは、今回公開したSPXLはなんと本家”S&P500”指数連動のVOOを抜いて1位となっています。

また、半導体銘柄の3倍レバレッジETFも非常に人気で4位。

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そして、テクノロジーセクター中心のTECLも7位にランクしています。

冒頭でもご説明した通りレバレッジETFはかなりリスクもあります。暴落等で大きな損害が出る可能性がありますし、また横ばい傾向の時はひらすらレバレッジの経費のみかかって減価していきますので、相場感をもって今後対象セクターの銘柄が上昇傾向と確信した場合に、購入を検討いただくのが良いかと思います。


今回の解説内容は以上となります。

【免責事項】

・本記事の内容において、正当性を保証するものではありません。

・本記事を利用して損失を被った場合でも一切の責任を負いません。

・期限付き内容を含んでおりますので、ご自身で問題ないことを確認してください。

・最終的な投資判断は、自己責任にてお願い致します。



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