「CTOにメンタリングを行います」

TECH HOSPITALITYではCTOのメンタリングも行なっています。

CTOは技術面でのトップなので、一般的にはメンタリングを必要としない「強い人」であるイメージがあるかもしれません。しかしTECH HOSPITALITYの周囲には学生起業家がたくさんいて、CTOも現役大学生である場合がほとんどです。最年少は当時19歳。若くて優秀なのであっという間にCTOにふさわしいスキルを身につけてしまうのですが、こちらは彼らのお父様より年上の世代なので自然にいろんな相談に乗るようになります。

CTOの迷いや悩みには、
1. スクラッチ開発速度と堅牢な設計のトレードオフ
2. エンジニアのリクルーティングと教育・評価
3. インフラの安定性・経費
などがあります。

1.「スクラッチ開発速度と堅牢な設計のトレードオフ」は優秀な若きCTOが設計技法を真面目に勉強しその美しい体系に感動してオーバーエンジニアリングを引き起こしリーンスタートアップに失敗する、というストーリーを本人も予見して気をつけつつもハマりそうになるのを、お父さんが後ろから優しく見守りつつソフトに軌道修正していく、といったようなことになります。
もちろん逆のパターンもあって、本当はこっちの方が多いのですが、開発スピードを重視しすぎていろんな大切なことが置き去りにされてしまうのを、やはり後ろからそっと注意したりします。ポイントは急がないことです。まずバタバタ開発して後からこれじゃまずいと気づいて自ら軌道修正に入っていけそうなら、そしてそれが許される時間があるのなら何もアドバイスしません。自力での軌道修正は大きな成長につながるからです。

2.「エンジニアのリクルーティングと教育・評価」はスタートアップがほぼCTOの独力で最初のサービス(MVP)をなんとか立ち上げた後に必ず直面する問題です。
CTOとしては本当は今動いているシステムのことが気になってしょうがないんだけど、システムを拡張していくためには一人では限界、すぐにエンジニアを増やさないといけない、自らがリクルーティングに走り回ります。特にここ数年エンジニアの採用は至難の技となっているので、素質のありそうな未経験者をインターン採用します。そうなると今度はインターンをがっつり教育する必要が出て来ます。
TECH HOSPITALITYではここで前々回に触れた「コーチング」によってCTOをサポートしていきます。後ろが任せられればCTOは最前線で人材獲得に専念することができます。

そしてせっかく育った「自走するエンジニア」にはなるべく一定期間以上活躍して欲しいので、その成長を正確に評価してあげたいところです。実はエンジニアの正しい評価というのはとても難しいのです。優秀なエンジニアは自分を正確に評価してくれる人や組織をとても大切にします。裏を返せば優秀なエンジニアはふだんあまり人事サイドから正しい評価を受けていないのです。この件に関してはとても重要なことなのでいずれまた詳しく説明します。
CTOはエンジニアのスキルを正確に評価できるだけに経営サイドとの板挟みになりがちです。お父さんは若きCTOの悩みに寄り添っていきます。いえ、若くないCTOにもしっかり寄り添います。なんといっても30年のIT教育歴があります。安心してお父さんになんでも打ち明けてください。

3.「インフラの安定性・経費」はスタートアップ企業の成長とともにCTOの関心対象が変わってくる部分です。
サービスを動かすインフラ部(たいていはクラウドサーバ上)については、まずちゃんと止まらず動いてくれることが大事です。最初はアクセス数が少なくて寂しいけれど自分の作ったサービスが安定して動いているとうれしい、そしてユーザ数が増えて来たらもっとうれしくなったけど今度はアクセス速度に問題が出て来て対応に追われる、その対応に慣れてくるとあとはどんどんアクセス増えて欲しい、でも気がつけばサーバ使用料金がいつの間にか2ケタくらい増えてて顔面蒼白! たいていこんなストーリーとなります。

最初のうちはCTOが一人で24時間365日のサービスを監視することになるので、やはり不安になります。インフラエンジニアが増えて複数名で対応できるようになるとひと安心ですが、使用料に関しては常に経営サイドの一人としてコスト削減に取り組まなければなりません。悩み多きCTO、お父さんはしっかりサポートしますよ。

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