エンジニアの寄港地

Tech Hospitatlityは港のような存在でありたいと思っています。

エンジニアにとって今勤務している企業は、定年まで勤め上げる、というよりはキャリアパスの一つとしての通過地点という認識でしょう。
大げさに言えば中学・高校・大学と変わらない、人生の通過点ですね。

特にクラブ活動に近いんじゃないでしょうか。例えば中学の時は良かったけど高校で同じクラブに入って全然つまらなかったとか、中学では成長を実感できたが、高校では時間の無駄だと感じたからすぐやめた、とか。企業で働く中でチームの移動や転職で同じようなことを感じたことはないでしょうか?

ではなぜそのクラブ活動が楽しい・続けたいと思えたのか、指導者は、どうやって理想的なクラブにしようとしたのか。
その工夫は実はエンジニアの職場を作っていくのにほぼ流用することができます。

毎年実績を上げつつ良い雰囲気を保ち続けるクラブ活動には良い顧問はもちろんのこと、良い指導者OB・OGがいて、卒業後もクラブに関わり続け、良いサイクルを回していく事が多いようです。

このサイクルを回しているのが「コーチ港理論」だと私は思っています。
コーチ港理論を構成するメソッドはこうです。
1. 新たなメンバーが入港(入部)してきたら、良い体験ができるように環境を整え、そこで多くの学びを得てもらう。
2. 港から旅立った後の旅路が良いものになるようにアドバイスをする。
またいつか立ち寄った時に備えて、本人の行く末を案じながら寄港を楽しみにしている。
3. 寄港してきたら振り返りや新たな旅立ちを最大限サポートする。

例えば野球部の優秀な指導者は、卒業生がプロ野球で活躍することをだけを楽しみにしているわけではなく、一般の社会人として成功することも心から願っていて、そうなるようにアドバイスをしているようです。
そういう指導者がいるクラブ活動は必ず成功します。
巣立っていったメンバーも戻りやすいでしょう。

今やエンジニアはかつての職場に戻る事も当たり前のようになっています。
話を聞くと、一緒に仕事をした者同士でのネットワークが彼らのコミュニティを万全のものとしているようです。

つまりそのネットワークの基盤を作り、情報交換がスムーズになるように寄港地になるべく日々情報収集に精を出すこと。
教員歴30年の私が行き着いた先が、この寄港地づくりでありTech Hospitalityの目指すところなのです。

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