家庭菜園で知っておきたい害虫たち
1 アオムシ
アオムシはチョウ目(チョウやガ)の緑色の幼虫のことで、多くの種類がいます。
天敵から身を守るために植物と同じ緑色をしているため、見つけにくく気がつけば葉や果実に穴が空いていることがよくあります。ようやく発見したときは丸々大きな体になっていて、農薬も効きにくいです。アオムシの親であるチョウやガは満月の頃に産卵することが多いといわれています。3~4日後に孵化して、こっそり葉を食べ始めます。孵化したてが一番弱い状態なので、農薬を散布するならこの頃が効果的です。
2 アブラムシ
アブラムシは種類によって緑、赤、黄、黒とさまざまな色の個体がいます。サイズは数mmと小さいですが、針を刺して栄養を奪うことで植物を弱らせます。ウイルスなどの病原体を媒介したります。恐ろしいのは爆発的な繁殖力です。アブラムシの生まれてくる子供のほとんどがメスであり、「単為生殖」交尾をせずに子供を生みます。アブラムシは小さいので、発見するのが難しいですが、植物を登るアリに注目しておくとアブラムシを発見できます。
アブラムシはテントウ虫などの天敵に対抗するため、アリの好きな蜜を分泌して与える代わりに身を守ってもらいます。
3 ヨトウムシ
漢字で「夜盗虫」と書くように、夜行性のガの幼虫です。日中は土の中や植物の株元に潜み、夜間になると地上部に出てきて葉や茎を食べてしまいます。アオムシなどを疑っても見つからない場合は、土の中を掘ってみると真犯人が見つかるかもしれません。
4 葉ダニ
植物に害を与える葉ダニ類、代表的なものは赤い葉ダニが有名です。体長は1mm以下でとても小さいです。植物の栄養を吸い、葉が白っぽいかすり状になり、枯れてしまいます。
葉ダニは水を嫌がり、乾燥を好みます。暖かい時期に畑が乾燥している状態で、急に葉がカサカサになったり枯れたりした時は、葉ダニの被害を疑ってください。雨の少ない時期は植物自体に散水するなど、過乾燥させないようにしましょう。
5 ハモグバエ
ハエの仲間で、成虫が葉の内部に産卵し、孵化した幼虫がそのまま葉の内側をトンネル状に食べ進めます。緑のキャンパスに白い絵の具で模様を描くようなので、別名“エカキムシ”と呼ばれています。イタズラ書きされた葉は光合成が弱まってしまいます。
ハモグリバエの成虫は体長2mm程度と小さいので、発見するのは難しいです。イタズラ書きを見つけたら即座に農薬で対処しましょう。