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【技術史】原色印刷―色の3原色の発見―

現在のカラープリンターは、原色(天然色)で原稿や人間、自然などの対象のイメージを手軽に複製印刷することができる。
 
石版印刷で数種類の色を使い分ける石版術は昔からあった。しかし、石版を作るにも色分けするにも非常に手間隙がかかった。

1667年フランクフルトに生まれたレブロンは、ニュートンの色彩理論に啓発されて、ニュートンの7原色(赤・オレンジ・黄・緑・青・藍色・紫)のインキを使って銅板印刷をした。しかしあまりに手数がかかるので彼は色数を減らす研究をし、最後にたどりついたのが3色(黄・青・赤)で、あらゆる色があらわせる、という結論に到達した。
 
レブロンは1722年、当時科学の中心地だったロンドンに行き論文発表したが、人々の関心を集めることができなかった。そこで美術の都パリにわたり、ここでようやく世間の人々が彼の研究成果に注目することとなる。

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