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【技術史】金属と精錬の発展

文明の発展に金属が果たした役割は、大きい。最初に用いられた金属は、銅、銀、金でした。これらは、金属(天然)状態で見つけることができるものでした。銅は、純粋な粒状のものとして見つかることもありますが、通常は、その他の金属と同様、岩石性の鉱石の中に他の物質と混ざった形で発見されます。そこで、鉱石から銅とその他の物質を分ける、精錬と呼ばれる技術が必要になります。
 
銅を鉱石から抽出する方法が知られるようになったのは、約8000年前とされています。銅を精錬するためには、鉱石を980℃以上で加熱する必要があり、薪による直火では精錬できず、窯を使用しないとこれほどの高温は作り出せません。そのため、最初に鉱石から銅を抽出する製法に気づいたのは、陶器を焼成していた陶工たちだったと推測されている。
溶融して輝きながらしたたり落ちる金属を自分たちの窯から取り出し、興味津々に見入る光景が想像できる。
『参考資料』
写真 https://www.fromform.jp/blog/2018-3/
 

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