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映画ブルーピリオド考察1-美大・美術予備校が舞台のマンガはこんなにある!-

映画「ブルーピリオド」が8月9日から絶賛上映中です。

ブルーピリオドがどういうマンガか簡単に説明すると

ブルーピリオド

東京藝術大学受験をテーマにした漫画で、2020年にはマンガ大賞2020と第44回講談社漫画賞総合部門を受賞し、その後アニメ化・舞台化され、満を持しての実写映画化、というわけなのです。

美大愛好家として、このビッグウェーブに乗らないわけにはいかないので(笑)、複数回に分けてブルーピリオドについて触れていきます。
といっても、シンプルにブルーピリオドの感想を書くのもアレなので、手羽らしいアプローチで。

1回目は「美大・美術予備校が舞台だったり、美大生が主役の漫画はこんなにあるんだよ」という話を。
これまで何度か紹介したことがありますが、単行本が発売された時系列順に最新版をお届けします。
あ、「1巻しか読んでない」「立ち読みレベル」のものも入ってるのでそのあたりはご了承ください。。

ジュリエットの卵

吉野朔実さんの漫画で、2001年発売。
千葉にある「東京美術大学」が舞台。平地のキャンパスがムサビっぽいんだけど、モデルはどこだろ?



ジンクホワイト

「美大予備校漫画の代表作」と言っても過言でないですね。
2001年発売で小泉 真理さんはムサビ卒。



ハチミツとクローバー

そして、「美大マンガ」といえば、ハチクロを外して語ることはできません。アニメ化・実写映画化・実写ドラマ化されてます。
しかし1巻の発売は2002年、もう20年以上前なんですね。
去年、高校生に「ムサビが舞台になってる漫画といえばハチクロがあるけど・・」と説明したら「???」て顔になり、聞くとハチクロを知らないんですよ。映画化もアニメ第2期も2006年なわけで、それは知らないよなあ、と。



おひっこし: 竹易てあし漫画全集

タイトル作の「おひっこし」はタマビがモデルになってます。2002年。



美大デビュー

東京造形大学が舞台の漫画で2008年発表。
ムサビ日記とほとんど同じ時期に発売されたのでよく覚えてます(笑)



アオイホノオ

島本和彦さんのほぼ自伝で、「大作家芸術大学」編では庵野秀明、赤井孝美、山賀博之、岡田斗司夫など実名がバンバン出てきます。2008年。



ももんち

冬目景さん作で美術予備校に通う女の子。2009年発売。



京都ゲイタン物語

京都芸術短期大(現在の京都芸術大学)が舞台。2009年。



ぽすから

芸術科の卵たちが集う美術の予備校「神田美術学園」が舞台。2010年。



夏の前日

「日吉ヶ丘芸術大学」が舞台。2010年。



うどんの女

作者のえすとえむさんは京都精華大卒で、そのの学食がモチーフになってます。2011年。



美大道!

美術予備校が舞台。2011年。



かくかくしかじか

宮崎での美術予備校→金沢美大での話。2012年。
手羽の美大オススメ漫画は何かといわれたら、今でも「かくかくしかじか」を最初に出しちゃうかな。

今まで「地方在住者の美大受験マンガ」って意外と無く、ほとんどは関東の人が関東の美大予備校に通う話で、あったとしても「田舎もんが東京の美術予備校で勉強」ってぐらい。田舎には「美術予備校」なんてものはなく、いわゆる「講師が一人の画塾」「おじいちゃんが昔から教えてる絵画教室」しかありません。手羽もそういうところでデッサンの勉強してたのもあって共感部分がすんごく多いんです。そして何より笑って泣けます。美大受験マンガで泣いたのはこれだけですね。

なお、この2012年は美大・美大予備校漫画の多い年で、手羽は「かくかくしかじか」を中心とした2012年前後の動きを「第2次美大マンガ期」、今の「ブルーピリオド」を中心としたムーブメントを「第3次美大マンガ期」と勝手に呼んでいます。

君とガッタメラータ!

湘南美術学院さんが取材協力してる漫画。2012年。



マスタード・チョコレート

これも湘南美術学院さんが舞台の漫画で2012年。



美大受験戦記 アリエネ

タマビOB・山田玲司 さんが書いた美大受験漫画。2012年。



ロジック

明星大学が舞台に使われています。2014年。



セキララにキス

こちらも湘南美術学院さんが舞台の漫画がなんですよね。2015年。



でんぐばんぐ

専門学校マンガだけど最初に「山形芸術工科大学」(「東北」ではない)を推薦入試で受験するシーンがありまして。2016年。



モディリアーニにお願い

東北生活文化大学が舞台になってます。2016年。



星明かりグラフィクス

「埼玉県のとある芸術大学」が舞台になってて、背景は日芸所沢キャンパスですね。2017年。



#アルファベット乳の、オモテとウラ。

山科ティナさんはタマビから藝大に進学された方で、おもっきしタマビが舞台の漫画。「チョーヒカル」「ハヤカワ五味」とか実名がガシガシでてきます。2018年。
ちなみに山科さんはストレートな美大マンガも描いてる

んですが、今は読むことができなくて。



カラーレスガール

大学名は出てきませんが、背景や学科名があきらかにムサビ。2018年



原作版 左ききのエレン

かっぴーくんの「左ききのエレン」は、広告代理店が舞台だけど、美術予備校や美大のシーンがよく出てきます。2018年。
既にリメイク版、実写ドラマ化もされてますが、アニメ化も発表されてて今後が楽しみ。


ニコ色のキャンバス

「大阪のとある総合芸術大学」を舞台。てか、背景は大阪芸大そのままです。2019年



最後の秘境 東京藝大 1: 天才たちのカオスな日常

ノンフィクション小説のコミカライズ。3巻には東京藝大生時代のKing Gnu・井口理さんも出てきますよ。2019年。



モナリザマニア

美大が舞台ではないのですが、冒頭は4回目の東京藝大受験を失敗するシーンから始まります。2019年。



東京藝大ものがたり

東京藝大受験がテーマのマンガで2021年。



海が走るエンドロール

たらちねジョンさんは東京造形大学の映画専攻卒で、舞台も東京造形大。2021年。


東京造形大といえば、

ひらやすみ

作者の真造圭伍さんは東京造形大学の絵画専攻卒なんだけど、なぜか登場する美大のモデルはムサビなんです。「奥様でやはり漫画家の谷口菜津子さんがムサビ卒だからかな?」とおもって調べたら、多摩美術大学情報デザイン学科卒でした。
「最近の美大が出てくるマンガ」と言われたら間違いなくこれだと思います。2021年。


ムサビといえば、

むせるくらいの愛をあげる

美大生が主人公のマンガで、こちらもムサビが使われてますね。2023年。


美大受験マンガではないけど、

天才じゃない私たちが輝くために ~がんばる前に読みたい23の言葉~

高校の美術教師をされてる方が描いた、高校生からの素朴な疑問に答えるこちらのマンガは個人的にオススメです。


もひとつ、美大が舞台というには少し弱いけども、

ルックバック

チェンソーマンの作者でもある藤本タツキさんは東北芸術工科大学洋画コース卒で、最後に東北芸術工科大学がモデルとなったシーンがマンガにも映画にも出てきます。
ルックバックは美大生・美大受験生は絶対に見ておいた方がいいアニメっすよ。



「美大受験の最新のもの」となると、これでしょう。

美大に行きたい! ~母子ふたりの受験奮闘記~

2024年に発表されたマンガです。
「中高1貫の美術コースがある女子高」となると、あそこかあそこかな。

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