見出し画像

小1の壁:10壁を3つに分類&整理してみたら不安が少し軽減されるかも?

気がつけば2月。春の育休復職セミナーに加えてこの時期に多いのは「小1の壁セミナー」のご依頼。新年度を前に、不安に感じている方も多いので、セミナーの一部をご紹介。参考になれば幸いです。

そもそも小1の壁って何?

子どもが小学生になることによって親と子に起きる様々な変化の総称です。対応が難しい、特に仕事との両立が困難と感じることが多いため「壁」と呼ばれます。

保育所時代も年度が変われば担任の先生や教室が変わったりと多少の変化はあります。しかし、親の調整はほとんど必要ありません。

ところが、小学校への入学と同時に子どもが生活する場所もスケジュールもこれまでとは全く違うものになります。それに伴い、親もこれまでのスケジュールやオペレーションを大きく変えなければなりません。
「宿題」「音読」等、親のサポートが増える他、参加日や保護者会や学校行事の多くは平日開催となり、親が調整しなければならないことが増えます。

集約してみたら10壁あった(涙)

主なものは以下の「10壁」に集約されます。

「小1の壁」大体、こんな感じかと。地域差があります。

どれから手をつけてよいやら、それぞれにどう対処したらよいのか、考えることが多すぎて、不安が募りますよね。

育休から復帰してどうにかこうにか回せるようになった仕事の両立。長年かけて構築してきたオペレーションやルーティーンをリセットしてゼロから構築なんて。。。
「まじか〜💧」ってなります。

「小1の10壁」は大きく3つに分類できる!

ところが、この10壁、実は以下のように3つに分類できるんです。

ちなみに、「子どもチャレンジ」は、人気通信教育プログラムのようですが、商標登録されていません。「こどもちゃれんじ」は商標登録されています。念のため。。。

ついでに「壁」という言葉が大変さを増し増しにしているので、これも「チャレンジ」に変えてしまいましょう。「10壁」より圧迫感が軽減される気がします。

それぞれを見てみましょう。

一つ目の「子どもチャレンジ」は、子ども自身が慣れていく過程です。見守る、話を聴く、生活リズムを整える、寄り添う。必要があれば先生と連携。できることはそのぐらいです。学校へはついていけませんし、友達をつくってあげることもできません。心配だけれど、子どもが自分で考え成長する大事なチャレンジです。

二つ目の「親子チャレンジ」は、親子でルールや方法を相談しながらうまいやり方を決めていく過程です。試行錯誤が必要だったり、問題が起きたり失敗したりもします。子どもと相談しながらうまくいく方法を見つけていき、練習することで、だんだん子どもが一人でできるようになってきます。

ちなみに、わが家の三兄弟のうち、長男&三男は任せても比較的大丈夫でしたが、次男は任せると本当にできず。宿題も全くやらず、手紙も出てこず。途中で諦めました。

ここで補足説明。壁4と壁5は親が慣れるまで心配かもしれません。保育所次代は先生と毎日話せたし、連絡帳に先生が色々様子を書いてくれたりします。小学校も連絡帳はありますが、保育所のようにびっしりと先生が書いてくれるなんてことはありません。
子どもからの情報を頼りに全体像を推測するという新たな能力が身につきます。

三つ目の「親チャレンジ」は親が調整してどうにかする!過程です。保育所時代にやってきたことと同じです。まあ、それはそれで大変なのですが。
学校行事も行くものを決めてしまう、参観日も回数を決める、役員は2年生の時にやる!等、決めてしまえば悩まなくても済みます。一年生のうちは行ってあげたいのは山々ですが。。。

年間行事は年度の最初に出て、変更はほとんどないので、調整しやすいのも特徴です。コロナ禍では変更だらけでかなり大変でしたが、今後は落ち着くことを祈りましょう。

チャレンジは「過程」です。一気に全部解決できなくても全然OK。一度決めても学年が変われば変わるし、子どもの成長と共に変わります。保育所時代も5-6年かけてやってきた。小学校も6年間かけてやっていけばOKです。子どもと一緒に親も家族も育っていけばいいな〜という気持ちでいきましょう。

さて、セミナーではそれぞれについて説明したり、先輩の話を聞いたりしますが、ここでは以下にまとめます。

かなりざっくりポイントのみですがご容赦ください。

「子どもチャレンジ」を見守ることが親にとっての最大のチャレンジ

子どもチャレンジに分類されるのは「壁1:環境の変化への子どもの順応」1壁のみ!ただ、これが残り9壁の中で一番大切です。そして、親がどうにかできない!という意味では親にとっても最大のチャレンジだと思います。一方で、なんなら、ここだけ抑えておけば、後はどうにかなると思います。なので、補足説明。

子どもは3/31まで保育所に通い、4/1からいきなり学童保育に通い始めます。入学する前から学童での新生活が始まるのです。
保育所時代の中のいい友達も同じ学区で同じ学童に通えればよいのですが、同じ保育所だった子が一人もいないということもあります。

保育所年長時代は自分たちが一番大きくてしっかり者だったのに、一夜明けたら自分たちが一番ちびっ子です。周りには明らかに自分たちよりしっかりしているお兄さん&お姉さんがいます。

新しい友達、新しい上級生、新しい先生、新しい場所、新しい匂い、新しいスケジュール、新しい人間関係。。。子どもにとっては大きな環境の変化です。

そして、学童にも慣れないうちに入学式。学校生活のスタートです。学童で一番大きいのは3-4年生ですが、学校には6年生もいます。教室、体育館、学校。保育所とはスケールが違います。

多くの場合、1クラスの人数も増え、先生は保育所時代のように目をかけてくれません。覚えることもたくさんあります。

この時期子どもは親が思っている以上に疲れます。問題なく順応できる子もいますが、戸惑う子もたくさんいます。自分がその状況になったら大人だって戸惑います。

私自身、小学校の入学式で転んで大恥をかき、隣の席は近所のいじめっ子で、先生はすごく怖い感じの先生で、本当に学校に行きたくありませんでした。今でもはっきりと覚えているくらい、悲しい小学校生活の始まりでした。

親は「学校楽しかった!」「新しい友達たくさんできた!」「先生大好き!」のような言葉を期待しますが、そうならないことも場合も多々あります。そんな時、親はどのように「子どもチャレンジ」をサポートしたら良いのでしょう。以下にまとめてみました。

①子どもチャレンジへのサポート
・基本的にいつも通り(ねほりはほり聞きすぎない)
・子どもが話したら、とにかく話を聞く&共感、アドバイスは最小限に
・生活のリズムを可能な範囲で整える(早寝、早起き、朝ごはん)
・必要だと思ったら先生に相談&連携
・学童の保護者会等は積極的に出席(平日夜か週末)
・週末に家族で児童館→学童の友達&保護者とつながるきっかけに
・スポーツ、音楽、工作、絵画、子どもが好きなことが友達作りのきっかけに
・意外と大丈夫!or 意外と慣れない!子どもによって様々
・長い小学校生活の始まり長い目で見る
・親が期待しすぎない。完璧を求めない。焦らない。
・まずは4/1からゴールデンウィークまで、次は夏休みまでと区切ってみていく

要するに、温かく見守りつつ、何かあったら助けるよ!という感じ。

 親が余裕をもって子どもをサポートできるように、年度が変わる前に、職場に事前に状況共有しておくと安心です。子どもが小学生になること、4月からゴールデンウィークぐらいまで、夏休みぐらいまでは子どもの様子を見たいこと。場合によっては、対応が必要なこともあるかも?のように頭出ししておくと周囲も安心です。

ランドセルのCMのようにみんながニコニコ元気に学校に行きたいわけではありません。また一年生はすぐに慣れたのに、学年が変わったら学校に行きたがらないということもあるでしょう。子どもが不安そうにしていたら、まずは親が寄り添いつつ、でも、親であるみなさんに寄り添ってくれる人が必要です。

わが家も三人三様。うまくいかないことだらけでした。色々な人に迷惑もかけたし、支えてもらったなあと思います。家族、先生、同じ悩みを持つ人たち。みなさんのチャレンジを支えてくれるサポーターに頼りながらチームわが家でいきましょう。