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『暗号資産』投資で大後悔😿

最近株式市場だけでなく様々な投資主体の動きがとにかく逆回転し個人、機関投資家問わず影響を与え始めている。

残念ながら 僕もその影響を良くも悪くも受けている 一人ではあるが、今一番後悔している投資が 『暗号資産』 への投資だ。

ただこの失敗は 典型的個人投資家の陥りやすい問題点が凝縮 されている。

是非この失敗を 反面教師 として覚えておいていただけると幸いである。

 

■『暗号資産』投資を始めた経緯

そもそも僕は昔仮想通貨と言われた暗号資産への投資は初めから懐疑的だった。

大体少し怪しげな、さほど仲良くもない知り合いから暗号資産への投資を勧められ、その時点で怪しさの塊のようなとらえ方をしてしまい長い間聞く耳すら持たなかった。

元々自分自身で理解できないものへの投資は慎重なタイプなので、いろいろ調べたが今一つ理解ができず、周りで大儲けした人の話を聞いても羨ましいとすら思わなかった。

それよりもマウントゴックス社の問題などが報じられセキュリティの脆弱性やそもそもの怪しさを無視して投資することはできなかったというのが正解だろう。

ビットコインに価値が付かない時代から見ていた僕がようやく暗号資産に投資したきっかけは、この分野が一部の ギーク連中の遊び道具から広がり、新しい世界の予兆 を感じたからだ。それは

メタバース

NFT

と言われる分野との調和性である。

そこで僕は ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の積み立て型投資 で想像できないリスクを分散させる戦略で始めることにした。

 

■キーワード1:なんとなく投資

メタバースやNFTへの期待感ならそれ関連の株式を買えば良かった。

それなのにその市場で必要になるだろうという理由だけで暗号資産への投資を開始したのは、僕の当初のポリシーに反する。もっと 調査するべきだった。

上場会社であれば開示情報が豊富で、元証券会社社員であることもあり最低限の分析は可能だ。

しかし 暗号資産は開示情報が少ない 。それ故理論的な価格がわからなかった。

つまり なんとなく投資 を開始してしまった。

流行り物は嫌いではないが、お金の絡む流行り物は大体その時がピークである。

そんなことわかっているのに毎月自動で買い続けてしまった。

また暗号資産には 販売所と取引所の2つのルート で購入出来ることはご存じの通りだ。

しかし積み立てで購入した時のスプレッド、つまり積み立て故に実際取引所で購入するよりプレミアムを支払う販売所で購入しなければならず、そのスプレッドが意外に高いことを知った時に嫌になってしまった。

これは 事前調査段階で調べることはできた はず。

これを怠ったが故にすでにこの投資は失敗だと思い込んでしまった。

もちろん短期売買であればそれで損切るならそれは良い判断だと思うが、一度長期と決めたものを反故にした時点こそが失敗だった。

 

■キーワード2:高ボラティリティ商品の積み立て

実はなんとなく初めてしまったこの積み立て投資、 自信が持てないなと思った時点で止めてしまった のだ。

そもそも 積み立て型投資に関してはとても良い印象 を持っている。

サラリーマン時代に 確定拠出型年金(401K)プラン に加入していた。

その時投資していたのが 『JPモルガン日本中小型株ファンド』 という選択できる一番リスクの高い投信だった。

401Kプラン故に途中に自分の相場観でほかの投資信託に乗り換えることは可能だった。

例えば相場が下がりそうだと思えば普通預金のような商品、世界の株式市場の成長をとらえたいということであればグローバル型も選択可能だった。

しかし僕は商品ラインアップも途中の時価も見ないでそのまま放置していた。

ISHARE MSCI ACWI ETFのチャート

これを見る限り長期投資であればだれでも勝てるのだが、退職する時に調べると 13年程度継続して投資金額のほぼ倍の評価額 、もちろんその間リーマンショックや東日本大震災が起きたにもかかわらずだ。

その成功体験があり 高ボラティリティ投資商品におけるドルコスト平均法の効果がかなり高い と思っている。

ただ止めてしまってはすべてがそこで終わり、これでは

僕の一番嫌いなナンピン買い

と変わらない。

ドルコスト平均法の効果すら享受できなくなるのは当たり前の話だ。

本来 この暗号資産投資は10年以上先をみた投資 だったはずなので、信念を貫くのであれば今この急落時も粛々と買うべきだったはずだ。

それを途中で諦めてしまい結果的に 現状投資金額に対して評価額が約3分の1 になっている。

 

■キーワード3:出口戦略

長期目線の積み立て型投資だったので通常行う損切りやヘッジするという頭が全く働かなかった。

上記の通り信念が貫けず自信のない投資をしてそれを諦めたのであれば、その時点で 最低 マーケットリスクをヘッジ しておけばよかった。

簡単に言うとビットコインをほぼ同じ金額ショートすればよかった。そうすればある程度損失は限定できた。

これもなんとなく投資を始めてしまったことのしっぺ返しのような気がしている。

株式投資であれば バラ色のシナリオと合わせて最悪のシナリオを常に持っている

今回長期投資を百歩譲って諦めたのであればそれはただ止めるのではなくそのポジションの出口戦略、ここではあえて敗戦処理方法を持っておくべきだった。

しかし初めて投資する暗号資産の割に事前勉強が足りず 何ができるかのアイデアが乏しかった

 

■キーワード4:自分のルール

とにかくメインの株式投資で実践している自分のルールが全く出来なかった。

通常のスキャルピングやスイングトレードの場合僕は明確に投資銘柄の

1.エントリーポイント

2.買い集めや売り集め価格レンジ

3.損切り

のルールを持っている。

定量的なルールを持っていないとすぐに 感情に流される癖が出る からだ。

この 感情というのが投資において一番厄介でいつも邪魔をしてくる のは経験のある読者の方ならお分かりだろう。

この 感情のコントロールこそが永遠のテーマ であり投資において非常に大切な部分であると僕は考えている。

しかし今回は長期積み立てかつ初めての暗号資産投資だったのでそもそもルールを持っておらず、投資をしながらルールを作ろうと悠長なことを考えていた。

今回は給与天引きではない口座引き落としだったこと、暗号資産のニュースが上昇下落どちらも頻度が高かったこともあり 僕の暗号資産ポートフォリオを頻繁に見てしまった

よく理解できていないこともあり下落したことで、こんな積み立てやらなければ良かったと何度も思った。

もう感情のコントロールが全く機能不全に陥り、積み立てを止めてしまった。

 

■Try and Error

恥ずかしながら僕のこの暗号資産投資の失敗を紹介したが、ここには様々な投資の成功へのアイデアが詰まっている。

全て逆に読み取ってほしい。

つまり

投資する対象の最低限の知識を持ち

短期投資なのか長期投資なのかを明確にし

不測の事態の対処を事前に持ち

感情に左右されることのない自身のルールに基づいて淡々

投資する。

そして決して上手く行かなくても途中で退場せず 継続 する。

失敗したときには なぜ失敗したかを理解して次に生かす

投資は簡単ではない。

常に Try and Error なのだ。

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