【なぜ私は家族に関わるのか】

桜咲く春。
道を歩いていると、キラキラと初々しい姿に出会いますね。
この春は、私にとってもとても特別な春です。

先日「息子がお陰様で卒業式を迎えることができました。」
とお母さまからご連絡を頂きました。

メールを拝読した瞬間に、いろんな思いが一気に巡り、
私の心の中でも桜がぱああーーっと鮮やかに咲いたような
感覚になりました。

思い返せば、ご家族との出会いは、7年前の2015年。
ある場所で出会ったお父様から、後日頂いたメールが始まりでした。

高校に進学し、息子さんが不登校になったとのこと。
いろいろと考える中で、我々夫婦の関係が息子に
影響を与えているのではないか、と思っていること。
夫婦のこと、子どものことを見つめ直すために、
夫婦でコーチングを受けたいと思っているとのこと。

そこからご夫婦のとのコーチングが始まり、自分自身として、
またご夫婦としてたくさんのことを話し見つめ選択する姿に
立ち合わせてもらいました。

そして2年後の春、息子さんはご自身で
選択された大学に合格され、新しい一歩を踏み出されました。

新しいスタートに向けて、初めて息子さん含めて
ご家族3人と私で話をする機会を頂くことができました。

静かな佇まいで口数の少ない息子さんが、
たったひとこと言葉にしたのは、
「僕はこの3年間で、強くなった」という言葉でした。

真っ直ぐに、お父さまの目を見つめて
伝えていた姿を、今も鮮明に覚えています。

その後は、お母さまとの月1回の1対1の
コーチングを続けていて、今に至ります。

お母さまとお話しする中で、ご家族お一人お一人のいま、
そしてご家族のいま、を感じながら、
お母さまという一人の人間と向き合い対話しながら、
ご家族の人生と共にあり、共に歩ませて頂く
パートナーという気持ちでご一緒させてもらっています。

ご家族の一員ではない、赤の他人の私が
ご家族の人生を共に歩ませていただいている。

私の人生の中に、私自身の家族ではないご家族が、
とても大事な存在して、共にある。

私は、このことを心から尊く、ありがたく思います。

家族という、とても個人的で複雑で面倒くさくて、
同時にとても愛おしくて、深淵で、唯一無二で、
今を生きている一つ一つの命が存在し、
関係しあい、人生を紡ぎあっている場所。

コーチとしてご家族の人生と共に歩む。

その旅路の中で、途方もなく無力感を感じたり、
コーチングを終えた後、ご夫婦の背中を見送りながら、
ただただ祈るような気持ちになることもあります。

それでもなお、その場所の近いところに、
近い存在としてあり、自分の命を使うことを、
私のたましいが心からよろこんでいて、
ここだここだ、と言っているのが自分でわかります。

だから、今、

ご家族が苦しみの中にいたり、
自分たちだけではどうしていいか分からなかったり、
もう一歩の向き合う勇気が必要だと感じていたり、
ご家族のライフステージの変化の
真っ只中にいて混乱していたり、
大事な何かを手放そうとしてたりするとしたら、

私は、ご家族の話を聞きたい。
私は、ご家族と一緒に話したい。
私は、ご家族と一緒に考えたい。

と心から思います。

家族は、命を育む土壌。

そう信じている場所から。


***

本来コーチングの関係においては、守秘義務をとても大切にしています。ゆえに、コーチングのパートナーシップを組むお相手やご家族とのやりとりや関係性をコーチがオープンにすることはありません。

今回は、今のこの思いを言葉にすることで、どこかの誰かに届きますように、との私個人の願いから、意図をご家族にお伝えした上で、ご家族の皆様に許可を頂き、ご家族との歩みをこの場で共有させて頂いています。


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