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格差が広がると自民党支持者が増える?
国民の知識教養や生活水準を低下させると、現政権の支持者が増えます。
それってほんと?
■貧困層の4割は、政治を変えるより自己責任論で納得したがる
早大・橋本健二教授談:
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) July 2, 2019
この10年で『格差が広がってもかまわない』と考える人の割合は各所得層で増加。
増加率は_貧困層で最も高く_貧困層の約4人に1人は「我が身にふりかかる不利益」を受け入れている。
貧困層の4割は自己責任論を肯定する。https://t.co/73aGKIPjXF
😟
🏚️ 2017年9月 貧しいほど独裁求める?英研究チームが発表
┗ 失業者が多く貧しい地方は、独裁的な政治家を好む住人が増えがち
■ 階層が下の人間ほど、現政権を支持し、自己責任論を喜ぶ
これは、社会心理学や社会調査などで再々確認されている、かなりヤバいヒト性質なので、よく覚えておいてほしい。
裕福層より貧困層のほうが、社会を変えたがる率が低め。📉
自分では思い通りにならない苦しい生活が続く場合、
「この困窮は政治や社会が悪いからだ」
と考えるより、
「自分の努力が足りないから困窮しているだけなんだ・自分はやればできるんだ」
と考えるほうが、幸福感や満足感が高めになり癒やされるからだ。
※ 『格差と序列の心理学』池上知子
”貧困層のうち、社会の不備のせいだと考える人よりも、貧困を自己責任と捉える人のほうが、幸福感や満足感が高め。現行のシステムの下で不利益を被っている者ほど、心理的にシステムを正当化しがちになるらしい。” http://t.co/jDVAaFRcKw 『格差と序列の心理学』池上知子
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) June 18, 2013
格差が広がり、「世の中を変える力なんか自分らにはない」と無力感を感じる下層が増えると、彼らは強引で太刀打ちできないリーダーをありがたがり、困窮する人々を自己責任だからと切り捨てはじめてしまう。
慢性的な「自分ではどうにもならない」現実が延々続くと、多くのヒトは、「自分はやればできる」「夢があるはず」という幻想で希望の無さを糊塗しはじめる。そのほうが、ぶっちゃけ、死なない率が高いし、繁殖成功度も高めになる。
ヒトは日々、自分のありようを肯定する屁理屈を編み出して生きながらえている。
生活が苦しい人々が多い地域では、
「やればできなくはない、夢も道もあるはず」
↓
「なら自己責任だよな、本人の選択のせいだよな」
という状況解釈を、住人が互いに共有し補強しはじめることになる。
状況解釈。つまり合理化であり、こじつけであり、認知の歪みでもある。
ヒトは解釈を歪ませて、心の命脈をつないでいる。
”「路上で暮らすホームレスを貧困だと思いますか?」←「思う」と答えた人が25%「思わない」は37%。日本では、ホームレスは貧困ではない、つまり、自ら選択した結果なのだと考える人が多いらしい。” http://t.co/3uRwgwGXeR 『2円で刑務所、5億で執行猶予』浜井浩一
— 科学に佇むサンクコスト ステイホーム🖖 (@endBooks) August 15, 2013
【2021年8月 ポーランド社会心理学会】
— 科学に佇むサンクコスト ステイホーム🖖 (@endBooks) August 4, 2021
地位の低い層の人が、格差を広げるイデオロギーを支持しがちな理由https://t.co/c11DGCP4s0
「苦境は自己責任であり、やれば上に昇っていける」という夢見る願望が、下層の人々の格差是正運動への参加を妨げさせる
ちょっと解釈違うかも
■ 「自己責任論」は社会を壊す劇薬
「自己責任論」は困窮者のしんどさを、麻酔のように麻痺させてくれる。
そんな甘さの裏には、残念ながら、社会の劣化を引き起こす毒の効果が存在してる。 (…なんか麻薬っぽいぞ)
天下のNatureに、「自己責任論」という社会的猛毒についての総括論文登場https://t.co/Uy54ms4CHe
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) March 17, 2020
【自己責任論】とは、
「制度」が悪いんじゃなくて、「個人」の選択が悪いんだ
というみなしのことだ。
こんな目に遭っているのは、システム設計のまずさのせいじゃなくて、プレイヤーが下手だからなんだと。
つまり、政治(人間行動の調整をする立場)に縁のない、制度を適切に調整・設計できない地位・能力にある人間が、自己効力感を求めて逃げ込む心理的安全地帯が、
【自己責任論】なんだ。
そして、政治(人間行動の調整設計)が失敗すればするほど、下手くそな支配者を支持しながら自己責任論を喜ぶ困窮者が増えていく。
鈴木大介”【地方のソフトヤンキー層】
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) July 15, 2020
籍は地元にあって、地元仲間と出稼ぎするならオーケー。でも1人で都市部に「移籍」するのは絶対NG。保守的です。まさに安倍政権支持。安倍首相大好きで、いわゆる意識高い系が大嫌い。” https://t.co/8ZfArL1xgM
🇯🇵『貧困を救えない国日本』
狭間諒多朗 ”日本においては、学歴が高い📈ほどセルフディレクション(こだわり、自分らしさ志向)が強く、学歴が低い📉ほどコンベンショナリティ(旧体制支持、現状維持志向、無難な因習性)が強い。”
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) July 15, 2020
🗾 https://t.co/nqe0WcYE27
👍👎『分断社会と若者の今』
”生存への安心感が低下(死亡リスクが増加)していけば、強力な指導者の支持や、仲間うちの強い結束、集団規範への厳格な服従、よそ者の排除といった、権威主義的反射行動を招きやすい。”
— 科学に佇むサンクコスト (@endBooks) March 26, 2020
📉 https://t.co/r1bYrOAtck
👿『文化的進化論』ロナルド・イングルハート
■ 割れ鍋と綴じ蓋が支配する世界
【貧困がもたらすいびつな独裁者待望論】
本当に困ったことに、貧しい人々の生活を苦しくさせておくほうが、長期政権が安泰になるのだ。
本当に困ったことに、貧しい人々の生活を苦しくさせておくほうが、政府の責任が追求されなくなるのだ。
このコンボはまだとうぶん世界を揺さぶっていくだろう。
悪循環を加速させている当事者である政権側にも、政権を支持する民衆側にも、このコンボは好ましいものとして見えている。
世界は変わる。
もう江戸時代は帰ってこないし、平成にも戻れない。
そして昨今の社会を動かしているのは、中間層でも知識層でもなく、
科学的正しさなど意に介さない世襲政権と、
上昇の見込みのない大量の無教養底辺層。
今はたまたま、ほんとに科学的正しさを使わないとやってけない疫病禍が襲い来ている関係で少し「気付け薬」が効いてる状態だけど、疫病が収束したら、再びしばらくは、上記の相性抜群なタッグが時代の性格を彩り続けるんだろう。
(この稿は一連のセットの中の一つです)
※ 世襲政治家の多さが格差を拡大させるお話についてはこちら ↓
※ 自己責任論以上に、若者は自民党に逆らわない話 ↓
※ なぜ高齢政治家はオリンピックに目を輝かせていたのか ↓
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