すごいね!(7・24〜30の日記)

ミーティング室には、私と部長だけがいる。
部長 「じゃあ定期面談を始めていくね」
私 「お願いします」
部長 「仕事始めて4ヶ月くらいになるけど、どう慣れた?」
私 「いや。慣れないです」
部長 「そうか。確かにいろんなこと覚えないといけないもんね」
私 「まあ。そうですね」
部長 「なんか仕事をする上で、気になることとかある?」
私 「気になることってどういうことですか?」
部長 「例えば、先輩が話しかけづらいです〜とか。上司が怖いです〜とか」
私 「でも、それって私が悪いんで」
部長 「いや、そんなことないよ。君はまだ仕事始めたばっかりで、わからないことは聞かないといけないんだから」
私 「そうかも知れませんけど。でも、私に責任があると思うんで」
部長 「・・・。係長とはうまくやれてる?」
私 「まあ。それなりです」
部長 「本当に大丈夫?」
私 「本当に大丈夫です」
部長 「モラハラ、しなくなった?」
私 「モラハラって何かわかんないです」
部長 「去年さ。あの係長、モラハラ疑惑みたいなのがあったんだよ。でも、その時は疑惑のままで終わってさ。でも俺は、確実にあったと思っててさ。なんかあったらいつでも相談してよ」
私 「・・・。すみません」
部長 「何で謝ったの?」
私 「あっ、すみません。何でもないです」
部長 「・・・。本当に大丈夫?」
私 「・・・逆に言っていいですか?そんなに私って大丈夫じゃなさそうですか?」
部長 「え」
私 「大丈夫なんですよ。モラハラ気味な係長も、話しかけづらい先輩方も、別に大丈夫なんですよ。別に。そんなことは無視してんすよ。無視して楽しそうに仕事してるつもりなんですよ。なのに『大丈夫?』てみんな聞いてくるんすよ。そんなに大丈夫じゃなさそうなんですか?私って」
部長 「そういうことじゃなくて」
私 「係長も別に嫌なだけの人じゃないです。お子さんもいるし。先輩方が話しかけづらいのも、きっと仕方ないことなんです。忙しいんでしょうよ。だから、そういうのを汲んで、やってるつもりなんですよ。自分なりに考え方を工夫したり、聞くタイミングとか工夫したりしてんすよ!そういうの見ないでさ、外から「大丈夫?」とか聞かないでください!」
部長 「・・・」
私 「ごめんなさい。感情的になりました」
部長 「いや、こっちの方がだよ。ごめん。確かにそうだよね」
私 「・・・。また、わかったふりですね。もうやめませんか?」
部長 「え」
私 「謝って、理解のポーズ取るのやめませんか?絶対に、あなたには実態を理解できませんよ。あと別に理解してもらいたいわけじゃないですし」
部長 「じゃあ、何がして欲しいの?」
私 「そんなことも分かんないですか?」
部長 「あん?」
私 「そんなことも分かんないんですか?」
部長 「・・・分かんないよ」
私 「褒めればいいんですよ。褒めてください。最近、心配しかされないんです。それはありがたいことだと思ってはいます。でも、心がすごい乾いていくんです。それは、褒められてないからです。心配されると、「自分大丈夫なのかな?」とか「頑張んないとな」とか思います。この感情は、自分の心を奮い立たせようとする動きです。こんなことばっかりやってると、心カピカピです。もうこの4ヶ月でカピカピなんです。だってみんな心配しかしないんですもん。褒めてよ。頑張ってるでしょ。俺。まじ結構良くやってる方だと思うよ。クソみたいな上司と、空気の悪い班の中で、よくやってるくないですか?褒めてよ〜」

部長爆発する。

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