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【140字小説】鈴虫の声

昼間、庭で片付けしてる僕を、薮蘭の影から1匹の鈴虫がじっと見ていた。
そして今、アイツがないてる。外から声が聞こえる。秋の夜に、寂しげに響く澄んだ声。
「なんで私を殺したの?なんで」
昼間庭に埋めた筈のアイツが泣いてる声だ。
鈴虫の声はしない。奴も僕が潰して片付けておいたから。

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