【初詩投稿から】曇り、空【三年目記念投稿】
い曇り空、影が落ちるような曇り空。
バシャリ、バシャバシャ。
サザンザと。
水、しぶきが、宙に舞う。
防波堤から、覗きみていたワタシの眼に。
色をした、何かが揺れる。
風がビュウルリと暴れまわって、
ツンとした流れが一つ、
身体を覆うように渦巻いている。
ため息をつけば
ワタシの鼻に八潮もの、
香りが運ばれて。
夕焼けをなぎ払うように、
柔らかい桃を墨に浸すように。
曇り空は広がっていく。
ただ、ただ。
防波堤からスーっと見ているだけなのに、
胸の中のモノは、
いずみのようにコンコンと形を変えて、
色を変えて感触を変えていく。
林の笹の葉や梅の実が、
地なりによって震えるようにざわざわとし、
あるいは同じ滝の流れをみていても、
酷くムラがあるような可笑しさを、
違和感として持つこともある。
そんな変わり方が絶え間なく、
隙間なく続いている。
まるで、始まりの部分から、
終わりの先を見ようとしたときの、
防波堤の平らな表面だ。
曇り空はまだ曇り空。
ため息を深くついてみた。
思ったより大きかったため息は、
いつのまにやら、空を甲斐甲斐しく飛んでいた、
二匹のウミネコに気づかれた。
慰められるように声をかけられてしまったので。
過ちをおかしてしまったような、悲哀に満ちた胸のまま。
ひらひらと謝って空を見直した。
曇り空は少し明けていた。
綺麗な空は綺麗な空だ。
あえずともきけずとも。
2018年の2月20日の三時頃、
某詩投稿掲示板に初めて投稿した時の作品を再掲してみました。
初投稿ながら、諸先輩方にいい感想を頂けたことを思い出して。
物書き歴は大体18年くらいなので、
そんなに初心者でもなかったんだけれど、
かなり久しぶりの掲示板というモノに緊張していたのを覚えています。
再掲とはいえど感想やコメントもお待ちしていますのであくびをするくらいの気持ちで書いてみてください(*‘ω‘ *)
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