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マインドフルネス村長日記 第8回:新たに始める~Beginning a newのとき

(島田啓介マインドフルネス・ビレッジ村長による村長日記です♪)

 回覧板代わりの村長日記。第8回は、沖縄旅行先からお送りします。息子の小学校卒業記念旅行で家族3人の旅ですが、それぞれに様々な発見があった旅でした。そして4月から新しい旅立ちです。そんなテーマで書いてみました。

 ビレッジは村外向けの参加自由のイベントもあります。興味を持ったらぜひいらしてくださいね。

 

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 コロナが明け始めて、沖縄は観光ラッシュに突入している。それを見越して数か月前にホテルやレンタカーの予約を入れたが、直前だと取れないこともあるらしい。沖縄はコロナの時期に大変だった地域のひとつだ(多かれ少なかれ世界中が同様だが)。観光が主要な産業である地域は、今こそが新しい出直しの時期だ。ぼくらのような旅行者が少しでも貢献できればとの思いもあった。

 近場では家族旅行もあったが、1週間以上留守にするのは久しぶりである。息子が中学校へ進むタイミングで春休みが長く取れるので、今回は手続きも簡略な国内旅行にした。中学というのは大きなステップだ。心身ともに大変化を迎えている彼は、今回の旅で相当多くを吸収した。刺激的な体験の連続が成長を進める引き金になることは確かだが、それも普段の様々な体験の下地があってこそだ。

 ぼく自身は3月に前期高齢者の仲間入りをし、新たな始まりを迎えた。興味深いことに、息子の子ども割引が終わるとほとんど同時にぼくの高齢者割引が始まるので、入場料などが逆転する。この旅行はちょうどその狭間で、二人ともが割引の恩恵を受けられる稀なチャンスになった。

 旅行は非日常の塊みたいなものだから、家に戻ってからようやく仕切り直すモードに入れのるだろう。関東では桜が満開のようだから、気分が余計に盛り上がるに違いない。


 ティク・ナット・ハンの著書に『大地に触れる瞑想』(野草社)があり、「新たに始める儀式」(懺悔)の43種の祈りが紹介されている。懺悔というと恐ろしげな響きだが、自らの歩みを振り返り、踏み出す一歩を確かめる機会である。ブッダの僧伽に発する仏教の伝統では布薩(ウポーサタ)とも言われ、修行者どうしが互いを磨き合う機会になる。

 人間はどれほど注意しても落ち度がある。あいだみつを氏の書にあるように、「にんげんだもの」仕方がないという赦しの心がなければ、ぼくらの日常は罪悪感にまみれて鬱々とするしかない。新たな出直しの儀式は、仕切り直しの大切な機会だ。そのとき立ち会う仲間があれば、生きていくためのエネルギー(精進)が与えられる。人間だもの、仲間が必要だ。

 沖縄は、大戦末期に本土上陸によって大量の犠牲者が出た唯一の場所だ。今回友人を含めて何人かの「うちなんちゅ」(沖縄の人)に接し、苦しみの深さと、それ以上に郷土の誇りと現代日本人が失いがちな情熱を浴びるように聞いた。

 平和祈念公園では土砂降りの雨に見舞われ、摩文仁の丘まで行くことはかなわなかったが、他に訪問者が居ない巨大なホールで思いを巡らせ、祈りを深めることができた。ここは祈りの聖地となっているが、闇が深いほど光は強く、光あるところには影も濃く落ちる。

 沖縄の旅は、聖と俗、光と闇が分かちがたく結びついていることを感じさせた。沖縄本島最南端に近い最後に滞在したホテルからは、琉球を開いたアマミキヨが降り立ったという聖なる久高島が遥拝できた。そこは、南城市知念(mindful awareness)に属する。

 久高島を望む対岸に、摩文仁の丘、ひめゆりの塔などの戦争の遺構が並ぶ。そうした地域を家族が平和に旅することも最高の供養のひとつだと思う。それは次の世代への継続的な祈りにもなる。

 

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