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第43回 村長散歩日記【村内散歩編】 240204(週末配信)

 
(島田啓介マインドフルネス・ビレッジ村長による村長日記です♪)
 マインドフルネス・ビレッジと並んで、さらに深く本格的に学びたい方のための「マインドフルネス・カレッジ」の第3期がこの4月から始まります。2年から5年かけて、仕事や生活しながらオンラインで学べるプログラム。今までの2年間ですでに、多くの参加者と講師が集って真剣な学びの場ができてきています。

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【第43回:専門家と初心】


*マインドフルネス・カレッジは、マインドフルネスの専門家を育てる場として2年前の4月にスタートしました。履修期間が最短で2年間なので1期生はまだ卒業していませんが、自分のペースに応じて5年まで延長できるため、じっくり学んでいきたい方にも寄り添ったプログラムになっています。
 専門家と聞くと、何やら難しそうな印象があるかもしれませんが、ここでは〈真剣に学ぶ姿勢〉と言い換えてもいいでしょう。その姿勢があれば、すでに私たちは「道」を歩んでいます。


写真者全て島田啓介さんによる提供


マインドフルネスが日本に知られるようになって、まだ十数年です。これまで様々なスタイルのマインドフルネスが広がり、学びの環境が整ってきていると言えるかもしれません。
 マインドフルネス・カレッジの特徴は、日常のマインドフルネス、日本のマインドフルネスを深く探求していくことです。
(目覚めた心でていねいに生きる)マインドフルネスを生活や仕事に生かすために、日本文化にあるマインドフルネス、仏教の実践、歴史や哲学やコミュニケーション、医療、福祉などの臨床、身体技法、教育、社会の中にマインドフルネスを再発見し、私たちの体と心を通じて実践していく、その材料はすでにここにそろっています。それはふだん私たちが忘れている宝の発掘作業と言ってもいいでしょう。
 2年前のカレッジ開校のとき、私はこんなふうに書きました。ここには、瞑想のコミュニティ〈ビレッジ〉と、専門的な学びの場〈カレッジ〉双方のありかたと関係性が明示されています。


 
〈ビレッジは集合的な知と気づきと慈愛の共同体(村)である。瞑想とは「個」の檻から解き放たれて、自由に羽ばたく共同作業だ。そこに先達や専門的な経験を積んだ者がサポートすれば、実践と学びはますます深まる。自分がテーマを持って取り組むには、ある期間の専念がどうしても必要だ。真剣な人にはサポートも集まりやすい。この人を後押ししたいと、人の力やエネルギー注がれるだろう。
マインドフルネス・カレッジはそんな機会をふんだんに提供してくれる。講師たちは、様々な道を歩んでここにたどり着いた人たちだ。彼らは社会を外側から俯瞰する目を持ち、同時にはっきりした動機をもって具体的な行動を起こしている。講義だけでなく、そんな「あり方」は多くの人の良き見本になるだろう〉

https://www.mindfulness-college.com/blog/96b126319d9


 専門家について、1960年代にアメリカに禅をもたらした鈴木俊隆老師はこんなふうに言っています。


「私たちの『初心』は、その中に、すべてを含んでいます。それは、いつも豊かで、それ自体で満ち足りています。この、それ自体で満ち足りている心の状態を失ってはいけません…(中略)…(初心とは)空(くう)の心、それゆえ、つねにどんなことでも受け入れる用意がある心です。心が空であるとき、それはどんなことでも受け入れる、どんなことにも開かれている、という状態にあります。初心者の心には多くの可能性があります。しかし専門家といわれる人の心には、それはほとんどありません」 

「禅マインド ビギナーズマインド」

 
 耳の痛い言葉ですが、いつもこの言葉を心に刻んでいます。そして私は改めて、〈本当の〉専門家とはつねに「初心」に帰れる者のことだ、と思っています。とくに4月が近づくたびに「初心」という言葉を強く思い起こし、惰性に流れることのないように気を引き締めます。
 毎日新たな心で目覚め一瞬ごとを大切に生きること、それがマインドフルネス。とすれば、マインドフルネスの専門家とは、多くの知識を持つ人ではなく、またスキルが高い人でもなく、いつも新たに生きられる人のことではないでしょうか? 
 4月に新たな気持ちでお会いできることを楽しみにしながら、今日も学んでいます。


 
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*毎月のスケジュールはこちら(ときおり変更もあるので、必ず以下から確認してください)
https://mindfulness-village.mystrikingly.com/schedule
     


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