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【薬膳No.3】夏の養生は「おなか」から


おなかの調子が・・・

こう暑い日が続くと冷たいものが
おいしいですよね。

アイスコーヒーにアイスティー
アイスクリームにかき氷
仕事帰りの冷たいビール‼

最高じゃないですか!!

ところが、つい、食べ過ぎたり飲みすぎたり
脂っこいものが多かったり、
そんな時は、「ダル重~」というにぴったりなくらい
体がおもくて、むくんで、眠くなったりしてませんか?

冷食や、生もの、脂っこいものは
胃腸の働きを悪くして
じつにいろいろな不調が出やすくなってしまいます。

脾と胃

消化器系をあらわしているのが中医学では≪脾≫です。

脾と胃の生理機能

食物を消化吸収して、栄養を体中に送り届ける。
水液を取り入れ、水液の代謝を調節する
内臓の位置を固定し、臓器の位置が下がるのを防ぐ 
血をコントロールし血管外にあふれ出ることを防ぐ
四肢と筋肉を栄養して、筋肉と手足を丈夫にする

つまりは、
食べたり飲んだりしたものを消化吸収して
五臓六腑に行き渡らせ、手足が動くようにし
排尿や排便、汗など水分調整も行い
血の統血をおこなっているということ。

今さら何を?といわれそうですが

水はけのを良くする機能が低下すると
むくみや頭痛、下痢や軟便が起こります。

内臓を支える機能が低下すれば
胃下垂や脱肛の症状が出ます。

さらに、統血作用が低下すると
生理がダラダラ続く原因にも。

まずは冷やさない

昔から
赤ちゃんは、夏でも腹巻をして
おなかが冷えないようにしてますよね。

大きく成長するにはとっても大事だとわかっているから。

瘦せるためにも、おなかの冷えは大敵。
生野菜を食べておなかを冷やし、水の運搬がうまくできずに
むくんで水太りの状態に。
便秘にもなるし、生理痛もひどくなりやすいですよ。

おへそのあたりに手のひらをあててみると
むくんでいたり便秘がちのかたは、すこし冷たくないですか?
腹痛の時や下痢など調子の悪いときも
いつもより、おへそのあたりが冷たく感じます。

とは言え、夏を乗り切るには
体熱をとる「清熱」の作用もないと
体に熱がこもりすぎてしまうので、調整が必要になります。
南国でとれるバナナなどの食材や、水はけを良くする瓜類は
体を冷やす効果があるので、
冷えの状態を和らげる工夫が必要になりますね。

夏の麦茶

夏になると麦茶がおいしくなります。
もっとも、麦は、夏前に実って刈り取られる植物ですから。
「麦秋」の季語も秋ではないですもの。

麦茶は大麦を焙煎したものが多いですよね。
ハト麦などブレンドになっているのありますし。

大麦

≪性味≫   ≪ 帰経≫     ≪効能≫     ≪ 適応≫
涼/甘鹹    脾 胃     益気       脾胃虚弱証
              調中        食滞
              除熱        胃もたれ
              補虚        腹脹満
              止渇        小便不利
              通淋

≪解説≫
涼・・体を冷やす作用がある
帰経・・脾と胃に対応
効能・・気を養い、おなかを調え、熱を冷まし、足りないものを補い
    渇きをとめて、排尿等をうながす。
適応・・胃弱、食べ過ぎ、もたれなど

脾胃を調整しながら、体の熱もさましてくれる
ありがたい飲み物です。
昔の人はわかって飲んでいたのでしょう。
すごい知恵ですね。


麦茶





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