誰がシロクマを責めますか
ちょっとだけ生きるのが下手くそである。
25年生きてきたけれど。ここ十数年何もない息をしているだけで、自分の意思もなくレールの上をひたすら歩いてきた。レールの上さえも歩いてきた気になっていただけで、実際のところはかなりの頻度で脱輪してた。それがまあここ半年やっと車輪が回り始めた、そんな感覚である。
高校までの18年を三重県、大学の4年を愛知県、就職して1年を滋賀、戻ってきて2年をまた三重県で生活をした。どこからうまく回らなくなったのかはっきりはしないが、記憶が鮮明な10歳くらいから安心して息が吸えたことがなかった。
ここ数年はマシだったけれどやっぱりうまくいかなくて。
自分がなんで生きているかわかんなくて。
口だけはあって息をしているから腹は減るし。
大丈夫な時は大丈夫でもふと我にかえると死んでしまいたくなる。
そんな日々だった。
半年前に大好きな北海道日本ハムファイターズが本拠地を置く、大好きになった北海道に移り住んだ。お金もなんにもなくて、貯金を崩してひとまず生活をするために借りたマンションで1人で誰の知り合いもいない地で生活を始めた。一気に呼吸が楽になった。
どこまでも続きそうな果てのみえない道路が、滑走路みたいになって常に広がる青に、青空に飛んでいけそうな感覚が私を自由にした。
三重から唯一一緒にきたこれまた大好きで大切な相棒を運転して、1人でどこまでも走っては息をして。
『西の魔女が死んだ』にこんな一節がある
私にとって北海道がまさに息がしやすくて、楽に生きられる最高の場所なんじゃなかろうか。
たぶん25歳成人女性としては少しながら心もとなく、決して世間様に誇れるような生き方ではないと思う。それでも。それでも私は今、とても幸せだ。
来年は収入で生活をやっていけたらいいな
そしたら自分だけじゃなくて誰かの息をつないであげられる優しさと余裕が生まれそう。
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