ゴールデンドロップって何?

ゴールデンドロップとは元々は、紅茶の用語です。ベストドロップとも言われます。
ティーポットからの最後の一滴のことを指します。
日本茶でも元来、急須からの最後の一滴は重要なものとされています。
ですので、日本茶でも最後の一滴をゴールデンドロップと呼ぶことが増えてきました。
なぜ、最後の一滴は重要なのでしょうか?


1.ゴールデンドロップはなぜ重要なのか
お茶は待ち時間を経て注いでいる間も、絶えず急須の中では茶葉からお湯へと成分が浸出されています。
そのため、最後の一滴に近づけば近づくほど濃度の濃いお茶が出てきます。

この成分の濃い一滴一滴こそ最終的に、淹れたお茶の味わいや香りを左右するものとされます。
ですので特にゴールデンドロップ、最後の一滴は重要なのです。


2.二煎目、三煎目にも影響する
もう一つ、最後の一滴までお茶を出した方がいい理由があります。
二煎目、三煎目を飲む場合、この行為は必須なのです。

例えば、二煎目や三煎目を淹れる際に最後の一滴や数滴を残したとしましょう。
絶えず急須の中では残ったお湯に、茶葉から成分が浸出されます。
このようにして出たお茶は濃すぎたり、渋味・苦味が強すぎることがあります。

すると、二煎目や三煎目を淹れた際にそれらの味を損ねてしまうことがあるのです。
これを防ぐためにも、最後の一滴までお茶を絞り出すことは重要なのです。


3.お茶の絞り出し方
ゴールデンドロップまで淹れる際ですが、一番やりやすい絞り出し方は、水切りのいい急須を使うことです。
ですが、それでもなかなか最後の一滴まで出すことが難しい時があります。
そんな時は急須を上下に素早く動かすことで水を切るのも、一つのやり方です。

また水を切った後は、急須のお尻を叩いて中の茶葉を中央へ寄せます。
その後もう一度、器へ最後の一滴まで注ぎ切りましょう。
おそらく高確率で、またお茶が出てくるはずです。

最初に注いでいる時に茶葉が注ぎ口に固まり、最後の方のお茶が出にくくなっていたためです。
茶葉の位置を一回ズラすことによって、その残ったお茶までも絞り切ることができます。
これは上で述べた通り、二煎目や三煎目を注ぐ際にも重要です。


4.洗茶について
最後に少し、ゴールデンドロップと直接の関係はありませんが「洗茶」について触れます。
「洗茶」とは、一煎目を待ち時間なく捨てることです。

元々は中国茶の手法で、茶葉を洗う意味合いで行われていました。
現在では、茶葉を開きやすくするためにワンクッション置く手法として、行われることが多いです。

もちろん行うべきかどうかは茶葉によって異なります。
熟成の進んでいない新茶で行うと、濃厚な味のお茶が出やすくなることがあります。
製茶工程の”揉み”が浅い「玉緑茶」でも、同じ効果が期待されます。

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