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006「みつるとみちこ」鴨川の河川敷の風景

京都市内で予備校に通ったことがあります。
下宿先から自転車で東から西へ走って予備校に行って、帰り道、鴨川の河川敷で一休み、とかしてました。
京都市内は、夏は暑く、冬は寒いけど、河岸は、少し過ごしやすいです。

夏の、五山の送り火を、鴨川の河川敷で見ました。ここだと、どの山もきれいに見えます。
暗い中で、そっと手を合わせて、亡くなった人のことを心に思いました。

鴨川の河川敷は、カップルが等間隔に座って愛を語らう場所、みたいな紹介をされることがあります。
だけど(なかなかうまく説明できないのだけど)京都市内に住む人にとっての賀茂川の河川敷は、忙しい日常から少しだけ離れてゆっくりするところ、みたいな感覚がある場所です。

みつるとちとせも、忙しい置屋の生活の中で、時間を作って、二人で河川敷に座って、好きなこと、好きな人のこと、これからのこと、あれやこれや、話していたのではないでしょうか。
なんとなく、そんな気がします。

もう一度、鴨川の河川敷でゆっくり時間を過ごしてみたいものです。

(この物語はフィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。)

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