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映画レビューは何のために?/映研活動報告002

当団体は、細々ですが先週までnoteに映画のレビューを載せていました。しかし、今は一旦やめて、webサイトの方に移行しようとしています。確かに、webサイトでそれぞれのレビューを自分でファイルごと1つ1つ管理するのは面倒ではあります。しかしそれも、書く人も見る人も心地よいレビューサイトにしたいという気持ちがあってのことなのです。

アーカイブのための映画レビュー

noteがレビューを書くのに向いていないと感じる部分は、求めていない人にも記事が発信されてしまう所にありました。元々求めていなかった人にどれくらい記事が届いたのかは、いいね!の数ですぐにフィードバックされます。そうなると映画のレビューをできるだけ多くの人に読んでもらいたいと思ってしまうのが人情というものです。

しかし、レビューの目的は、別のところにあると思っています。それはアーカイブです。様々な人が映画を見た時に思ったこと、考えたことを結び付けて、1つの場所に保存(登記)すること。それによって映画の世界が拡張される。
レビューは、見たい映画を探している人のとっかかりになればいいのです。何か見たい映画を探していない人には見せる必要はないし、レビューを読んでもらうのは今じゃなくて、ずっと後だっていいわけです。

だから、他人の反応はどうでもよくて、大事なのは映画に自分自身の体験を刻みつけるということなのです。似通ったレビューばかりになってしまっては意味がありませんからね。でも、やはりnoteだと自分は、どうしても多くの人に見せる方に意識が行ってしまって、自分自身を上手く刻み付けられないということに気付きました。そこで、noteとは違う仕組みを採用する必要性に考えいたったのです。

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▲9月頃にはもう、noteとレビューサイトをリンクさせるつもりでデザインしていました。

「結社」と「同人」

俳句には「結社」という組織があります。結社は俳句の作り手でも、読者でもある「同人」と呼ばれるメンバーから構成されています。彼らは、定期的に発行される雑誌に、できるだけ良い俳句を載せることを目指します。
彼らは、作品をできるだけ多くの人に見せようとはしていません。結局作品を見せるのは同人なのですから。それよりも、同じ作り手である同人の予想を超えるような、独創的な作品を作る方に意識を向けます。
そして彼らは、雑誌という形で、作品を一斉に発表します。一度に発表するからこそ、それぞれの個性による違いをより楽しむことが出来るのです。
こうしたやり方は一見閉鎖的に見えますが、この仕組みによって独創的な俳句がどんどん生まれ、俳句の世界が豊かになったと思っています。

こうした同人の仕組みを参考に、レビューの投稿・掲載を行う仕組みを作っていきたい、そう考えています。
出来たらまた、この場で報告したいと思います。それまでしばしお待ちを。

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