血の海の恐怖

＊エグいもの有り。ダメな人は見ないで下さい

今朝の物語

睡眠薬を飲んで寝落ちしている日々だけど、昨日の夜は何だか寝付けなかった。

暑くはないのに寝苦しい夜。
朝4時ごろに尿意をもよおしトイレにいく。
そこでは何もなかった。

朝6時。
また尿意をもよおしトイレにいく。

ごわっ。ブニョっ。
尿道に違和感覚える。
尿が出そうなのにでない。
そして何かしら物体がでた感じがした。

便器を見た。
真っ赤だった。
真っ赤な液体の中に4センチくらいの血の塊が散らばっている。

何だこれ？！怖くなり

「みんなきてー！！ぎゃー！えらいことになった」

と叫んだ。
冷静な長女は

「お母さん、声大きい。窓開いてる。近所迷惑。」

と言いながら便器の中の真っ赤な海を見た。

「やば」

おい、それだけかいっ！
大袈裟な私はまたしても叫ぶ。
今度は次男の名前を呼びながら。

きっと私はオオカミ少年状態なんだろう。
いつも大変、大変って言っているから慣れてしまったうちの子達。

のらりくらりと次男がトイレにやってきた。便器の中を覗き込みながら

「ふーん。大変ですねー」

これまた冷静に次男が言う。

何でなん？！こんなに血の海よ。
私なら誰かがこんな状態ならぎゃーぎゃーわめいていると思う。

「あのね、お母さんが混乱しているからわざと静かに喋ってるんだよ。大変だね、落ち着いてね」

と高1の次男に諭される。
最近ほとんど介護状態と言われている

「もー僕、介護保険ほしいわぁー」

といいながらお世話してくれる次男。

広がる赤い海

赤い海にどす黒い塊がいくつか。

写真を撮ろうとしたら流れてしまった。
そうだった。うちは自動水洗だったんだ。

まだ朝の7時。今から何してもどうしようもない。
そんな事をしているとまた尿意をもよおした。

今度はしっかり証拠に収める準備しよう。

そう思い地下室に紙コップを探しに行った。
よかった。昨年のBBQパーティーで使った紙コップがまだ大量に残っていた。

とりあえず2カップもち、こんどは自動水洗でない方のトイレに行った。
白い紙コップに尿を入れると血のりのような液体が入った。
血のりのようなっていうか、血のりそのものなんだ。

(一応モザイク掛けてます。これが血のり)

まるでホラー映画のようだ。
なあんて書いてる場合なのかっていうくらい出血多量。見るだけで卒倒しそうな大量の血の海。

病院へいくの巻

きっと検査する必要がある。準備しておこう。

そう思い紙コップに検査の為の血尿を少しだけいれ、ラップで包み輪ゴム2本で止めた。それをジップロックにいれ医者に持っていく準備をした。

私の家は山の上。
下界まで降りるのには交通手段が必要である。しかしバスは1時間に1〜2本程度。
フラフラするのに車で麓まで降りる事にした。

血のり尿は次男に持ってもらい、病院についた。
はじめて来た泌尿器科。
特化しているせいか、朝一に来たせいか空いていた。

よかった。一番に見てもらえた。
結果として、診察はしてもらえなかった。
理由は私が持参した尿があまりに血だからだそうだ。

「もうほとんど血の状態ですからね、これじゃあ何にもわかりませんわ。血止めと抗生物質出すのでまずは1週間飲んで下さい。ま、そんなに慌てなくても大丈夫ですよ」

初めて会う先生は冷静に淡々と伝える。

だってさ、こんな状態だよ。
これが生理じゃなくて出るんだよ。
びっくりしたんだよ。
大丈夫なの私？！
うーん、もしかして不治の病？
それならそれで覚悟するし、
なんてったって死のうとしてたんだから、ちょうどいいかも知れない。
病死なら保険ちゃんと降りるしさ。

とか色んなこと考えてた私。
先生の見立ては膀胱炎らしい。普通はこんなにも血は出ないけど、まれに出ることもあるらしい。

「まぁ、これだけ出ることはないですからね。これだけ出たら気持ちの良いもんじゃないですよね。」

という先生。
いやいや気持ち悪いは越してホラーですから。
ほらほらホラー！！

鼻からさくらんぼ

血だけじゃなくて塊も出ている。
尿道ってさ、普段は液体通る所だよね。
そこに個体が通るんだよ。
鼻からさくらんぼでる感じだよ。
硬くはない、ゼリーとグミの間のような感触のものが尿道を通る。

そんな事、想像できるだろうか。
今まで経験したことのない気持ち悪さが全身を走る。

極度の貧血状態。
フラフラしながら帰路につく。
家に帰ると仕事が待っていた。
オンライン会議で打ち合わせが1時間ほどある。

よかった、間に合った。
痛みはほとんどなかったのだが、会議が始まると痛くなって来た。

ズドーンズドーンと私の股と腰にやってくる鈍痛。
痛さから思考をそらしながらオンライン会議に出る。
いつもの半分くらいしか理解できていないしうまくまとめられない。

ズドーンズドーン

時折鈍痛に顔が歪む。
その歪んだ顔がパソコン画面に映る。

変な顔、ばれませんように。
痛さで意識が朦朧としていた会議がおわった。
終わったらそのままトイレに駆け込む。
そして股からグミとゼリーの間のものが出るのを感じぎゃーぎゃー悲鳴を上げる。

悲鳴あげながらも冷静な私がいる。
私、痛いの強かったよね。
拷問受けてると思おう。
これもゲームだと思おう。とおバカな事を考えながらトイレでまた叫ぶ。

とにかく今日もフラフラだ。

フラフラの原因はこの血尿だと思っていたら医者曰く何かフラフラする理由があり、その結果として今回の血尿だと思うとのこと。

プラセンタ打っているのに。
フラフラは治らない。
うーん死にたいとか思ってた事の罰を受けてるのかな。知らんけど。

ドラマチックでホラーな1日

とにかく、朝と昼血止めと抗生剤を飲んだ。
そこからチョビチョビ大量に水を飲み続ける。

昼3時。普通の色の尿に色が戻りつつあった。
今日もドラマチックな1日だった。
大量の仕事の締め切りがきた。
山盛りの書類を作らなきゃいけない。
しんどい事を理由に先延ばし先延ばししていた。
もうこれ以上は伸ばせない。
動かなければ。

そんな事を思いながら今noteを書いている。
こんなドラマチックでホラーな1日。
記録に残さないなんてもったいなすぎる。
そんな事を思っている私はSでありMであるんだろう。

明日はどんな日になるんだろうか。