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脳力を有効活用してマルチタスクと付き合っていくための仕事術

こんにちは、エンジニアの土屋です。

突然ですが、私はマルチタスクが大の苦手です。

やることが増えてくると以下の症状を発症します。

・考えがまとまらない
・目の前の仕事に集中できなくなる
・ケアレスミスが増える
・会議の内容が頭に入ってこない
・常に焦燥感を抱えている

とはいえ、社会人たるもの同時にいくつものタスクを抱えることは日常茶飯事です。

このギャップを解消しないと今後も苦労すると思ったことが、マルチタスクの対処法を考えるきっかけとなりました。

そんな筆者が試行錯誤し、その中で効果があったと実感した方法をご紹介していきます。

前提:ワーキングメモリをなるべく使わない工夫をする

ワーキングメモリ(作業記憶)とは、作業や動作に必要な情報を一時的に記憶し処理する能力で、私たちの行動や判断に影響しています。

イメージとしては、脳が情報を処理するための作業机です。

仕事量が増えたり、プライベートで問題があったりすると、机の上が散らかってしまい、情報をすぐに見つからなかったり、机から落としてしまうこともあります。


たとえば、仕事量が増えてくると思考がまとまらなくなったり、会議の内容が入ってこなくなったり、ケアレスミスが増えたりします。

これはまさにワーキングメモリが溢れかえっている状態です。

パフォーマンスも低い上に、精神的にも常に追い込まれて焦っているという不健全な状態です。

これを解消するためには、作業机の上を常に整理しておくことが重要です。

そもそもの机が広ければいいのですが、ワーキングメモリを鍛えて増やすことは難しいと言われています。

したがって、いまあるワーキングメモリを効率的に使えるようにする工夫が重要になります。

そのための具体的なメソッドを3つご紹介していきます。

1. 新しい仕事が入ってきたらメモに書いて一旦忘れる

まず認識しておきたいのは、覚えておくことはワーキングメモリを消費しているということです。

普段あまり意識はしませんが、覚えておくこと自体が実は脳に負担をかけています。

ちょっとしたことだからといってメモしないでおくと、インプット力や思考力の低下、情報の喪失というリスクを引き受けることになります。

そのため、必要な情報はメモに書くことで覚えておかなくていい状況を作ることが重要です。

2. 一日の仕事の時間割を作る

学生と社会人の違いのひとつに「時間割」の有無があります。

学生時代は時間割があることでどの教科もバランス良く、かつ計画通りの学習時間を確保することができました。

一方、社会人の場合は目的と期限が提示された上で進め方は任されるということが多いかと思います。

したがって、社会人はタイムマネジメントが非常に重要となります。

目的達成のために、何を、いつまでにやる必要があるのか、これらを整理するためには時間割が有効です。

以下は、私が行っている時間割の組み方です。

STEP1: タスクの細分化
ひとつのタスクは30分〜1時間程度で終わるような具体的かつシンプルなものにします。ひと目見てやることがわからないようなタスクはまだまだ細分化の余地があります。
たとえば、「〇〇機能の単体テスト」や「〇〇さんからのレビュー指摘の取り込み」といった具合です。

また、見積もりが難しい調査系のタスクについては、「現状把握」「概要調査(大雑把に見てみる)」「(概要調査でわかった部分について)詳細調査」のような形でなるべく小さくなるようにタスクを切っています。

STEP2: その日にやることをリスト化
優先順位や期限を考慮して、一日でやるタスクを決めます。
私の場合は、一日の仕事終わりに翌日やるタスクを決めて、当日の仕事始めに再度確認するようにしています。

STEP3: カレンダーに割り当てる
タスクに時間制限をもたせる作業です。
これにより、タスクの生産性を高めることができます。
人は締切が来るまで仕事をやり続けるというパーキンソンの法則が有名です。
逆に期限を設定することでその中でどう成果物を出すかを考えるようになり、時間を有効活用でき、過大品質が発生しにくくなります。

どんなに小さなタスクであっても期限のないタスクは仕事ではないという意識を持つことが生産性を高める上では重要となります。

また、予め時間割を決めておくことで、「次何をしようか」といちいち考える必要がなくなります。

「どんなタスクが残っているのか」「どんな優先度だったか」「期限はいつか」「それらを考慮して次にどれをやるか」etc...
といった具合に、着手するタスクを決めるのは思っているよりも時間と頭を使う作業です。

これが一日に10回もあると無視できない負荷になります。

特に疲れている状況だと正しい判断ができず、「今日は疲れてるから明日にしよう」ということにもなりかねません。

脳の負担をなるべく減らすことを考えることがキーワードとなります。

3. 書きながら考える

「覚えておくこと」「思い出すこと」「決めること」「思考すること」は脳に負担をかけます。

書きながら考えることで、「覚えておくこと」と「思い出すこと」から脳が解放されます。
これにより、空いたリソースをより重要な「思考すること」や「決めること」に使うことができます。

たとえば、システム障害の調査をするためにコードを追っているとします。
あるメソッドから何回もメソッドジャンプしていくと呼び出し元のメソッドを忘れてしまったり、他に調査すべき仮説が浮かびにくくなったりします。

これはまさにワーキングメモリが溢れてしまった状態です。

本質的には、原因を特定して対処するために仮説を提起して検証するということに脳のリソースを集中すべきです。

書きながら考えることで、それまでの思考が見える化されるため、そこから新たな仮説を導けるということも多々あります。

私の場合は以下の二点の理由から、A4コピー用紙に落書きのように思考メモを書き出すようにしています。

・図やレイアウトが自由自在
・文字を書く方が脳の負荷が少ない

複雑な課題であればあるほど思考がクリアになるという実感を得ることができています。


まとめ

「脳の負荷を減らす工夫」をすることが生産性高く働くためのキーワード。

「メモに書き出す」「時間割を作る」「書きながら考える」ことで脳のリソースを無駄遣いせずに必要なことに集中できるようになります。


最後に

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