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企業の収支計算などではない、熱意と想いでつくられるコース。だからこそ価値が突き抜けるのだと思います。|THE CLUB LIFE STORY Vol.1
プロフィール
中川有司さん
1969年滋賀県生まれ。東京モード学園卒、サザビー(現サザビーリーグ)に最年少デザイナーとして入社。24歳で独立し株式会社セルツを設立。96年に渡米後、98年「BRIEFING(ブリーフィング)」、05年「FARO(ファーロ)」を立ち上げる。11年に株式会社ユニオンゲートグループ設立し、2023年には株式会社フィーゴを吸収合併。現在はBRIEFING、FAROのほかイタリア革小物ブランド「Felisi(フェリージ)」も展開中。
ゴルフはいつ頃から始められたのでしょうか?
父親に誘われて始めたのは20歳くらいです。でも当時はまだ遊びで、真剣にゴルフをやり出したのは30歳くらいの時です。その後、35歳超えてから、いくつかゴルフクラブのメンバーになりました。
今は、太平洋クラブ、イーグルポイント、麻倉ゴルフクラブ、相模カンツリー、宮崎フェニックス、ハワイのホアカレイ、そして、THE CLUB golf village に入っています。
それぞれ、全然違う魅力を持ったクラブだと思っています。
10年前くらいから試合にも出るようになり、競技モードと言いますか、とても頑張っています。忙しい予定の合間を縫って、それぞれのコースのクラブチャンピオンシップには出るようにしています。
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まさに本気のアスリートゴルファーですね。
そう。そもそもBRIEFING GOLFは、そういう僕自身みたいにゴルフに真剣に取り組んでいる人のために生まれたブランドです。競技で着られ、そして、名門コースにも着て行ける。そんなゴルフウェアを作っています。レギュレーションが厳しい名門コースでも、綺麗に着られるようなロゴの大きさとか、そういうことにも配慮しています。
最初にTHE CLUB golf village を知ったきっかけを教えてください。
元は、BRIEFINGでゴルフ場とコラボレーションしたいなと考えていました。ゴルフ場にお店を出したいとか、ゴルフアカデミーのようなものを創りたいとか、アイディアがいろいろあって、本当に良いゴルフ場ってどこだろうと探していました。
そうしたら、当時、THE RAYSUMというすごく良いコースがあると知りました。関係者(経営陣)にも会うことができ、意気投合したのです。
彼らの真剣な想いと今後更に進化させていく計画を聞いて、「じゃあぜひ一緒にやりましょう」ということになりました。
最初、名前も変えるから一緒に考えて欲しいって言われて、世界中のゴルフ場の名前と睨めっこしました。ゴルフ場っていろいろな名前があるので、結構悩みましたね。でも、ここを“人が集まる場所にしたい”、“若い活力がある人たちが集まる場所にしたい”、というオーナーの思いを受けて、最終的に「THE CLUB golf village(ザ・クラブ ゴルフビレッジ)」という名前にしたのです。
THE CLUB golf village の一番の魅力は何だと思われますか?
本当にゴルフを愛する人たちが集まるクラブにしたい、というオーナーの思いが根っこにあると思います。だから、例えば、ここのフェアウェイ。芝生の密度もすごいのですが、その水はけの良さがまたすごいのです。僕は日本一のフェアウェイなんじゃないかって思っています。もちろん、ものすごくコストがかかるのですが、企業が採算を考えていたらできないような手入れがなされているわけです。
グリーンも、やっぱり素晴らしいです。2023年からここでBRIEFING CUPと
いう大会を秋にやっているのですが、去年のグリーンスピードは、なんと12.4フィートでした。参加者にとってはきっと初めての経験だったはずです。
でも、「また今年もあのコンディションでやってみたい」という声を聞いて、嬉しかったし、本当に貴重なことだと思いました。しっかりコストと時間をかけ、グリーンキーパーの方が頑張ってくれて実現できるわけですから。そういう本格的なコースを楽しみながら、ゴルフ場の中に宿泊できるというのがTHE CLUB golf village の一番の魅力ではないでしょうか。
これからさらに進化するのですが、朝起きたらコースの中にいて、早朝のコースの中を散歩できたりする。これはもう、ぜひ体験してみて欲しい。
朝日とか夕日で作られるコースの陰影って、本当に美しいものです。
プレーが終わったら夕日に沈むコースを見ながらお酒を飲んで、ゴルフの話を楽しむ、そういうことができる稀有なコースだと思います。
THE CLUBは、これからさらに進化するということですか?
今、スタートホールの場所を変えて、ホテルの前にアプローチ練習場をつくろうとか、ホテルの方はガラス張りの新しい建物をつくるとか、夜にバーになるBRIEFING STOREをつくるとか、いろいろな計画が進んでいます。
THE CLUB golf village は、さらに進化することになります。
10年後、どういうことになるか、僕も本当に楽しみです。オーナーの熱い想いで自分の庭を作っているような、まさにそんな感覚ですね。だからこそ価値が突き抜けるのだと思います。
最後になりますが、一番好きなクラブは何になりますか?
思い入れが強いのは、やはりパターです。何をおいても、このパター。
2017年にソニーオープンプロアマに出場した際も、このパターを使用し、優勝した経験もあるので思い入れがやはり強いです。
例えばドライバーは新しいモデルが出たら気になって変えたりしますが、このパターは身体の一部みたいなものですね。グリップも含めて、もう20年以上使っています。20年前にこのスコッティキャメロンのサークルTのGSSを買ったのですが、今ではもう買えないのかもしれません。
ちょうどこの前、ヘッドのクリーニングをしようとしたら、キャメロンの本社に出した方がいいということで、サンディエゴに送って戻って来たところです。せっかくだから、グリップとかシャフトも変えようしたら、絶対変えない方がいいと言われました。
ですので、ヘッドだけ綺麗にしてもらって、また愛用しています。
まさに一心同体。一生パターはこれでいいと思っています。
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▼ BRIEFING CUPについてはこちら
インタビュアー:Interviewed by 道面 宣久
カメラマン:photo by EIICHI HOSHI https://www.rshd.co.jp/