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道標

自転車の歯車が回る音がちゃりちゃりと聞こえる
夏はもうすぐそばまで来ているのに、いつまでもまだ冬の寒さから逃れるように布団に潜り込んでいたい

午前中は掃除をこなし、昼からはペン字をして中学校の友人へ手紙を送った

今年は友達を大切にしていきたいと考えている


私は昔っから人付き合いが苦手で、友達の中の自分の立ち位置を考えていた
あの人は自分にとって大切な心許せるたった一人のともだちなのに
あの人にとっては数多くの友達の1人にすぎない
と、自分の価値を他人の中の価値もとても低くしてしまっていた

だから常に友達が離れていかないように面白いことを話さなきゃとか、
可愛くいなきゃとか、話題を常に持って行かなきゃとか会話が途切れないようにしなきゃとか考えていた
そんな中で話題もネタも何もなくなって「なんか話してよ」と言われたとき
「私は芸人でも何でもないのに、なんであなたを楽しませるために頑張って話をしなきゃならないの?」
と思い、自分が話したい時だけ話したり、自分が傷つかないように人と関わらないようになって、常に受け身で付き合うようになってしまっていた

時が過ぎて、自分が新しい局面に達したとき、
そんなに仲良く交流していたわけでも、大切に思われていたと思わなかった人からプレゼントをもらった
自分が誰かを大切にしていたように、思いもよらない人が私を見ていて、大切に思っていてくれたんだと気づき、嬉しさと、これまでの自分を改めたいと思い、今年は友達を大切にしようと決めたのだ


LINEやInstagramなどを介していろんな人にコンタクトをとり、
友達を大切にしようと決めて行動したときから、思いがけない人とつながれたりした

食事に出かけ、うれしい報告を聞けたりして、
会わなかった時間を重ねた分だけ再開の嬉しさがあった

人間関係ってすごく難しくて、自分ではコントロールできなかったり、
タイミングがあったり、変化についていけなかったりするけど
自分の気持ちを大切にして、「今だ」思ったときに行動したらきっといい出会いにこれからも巡り合えるのだろうと予感している

だから、SNSや連絡手段が分からず、住所も変わっているかもしれないけれど
また会いたいと思った友達に手紙を書いてみた

今は会えないかもしれないけれど、どこかで友達が元気で幸せで
今が苦しいときでも、いつか幸せになってほしいと遠くで思える
いつまでもこの心の余裕と、友達の存在を大切に思える心を持っていたい


2024年5月27日

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