THE FIRST TAKEで噂になったピッチ補正がなぜ問題か?
YouTubeの人気コンテンツとなっている「THE FIRST TAKE」。ミュージシャンのワンテイク演奏「一発録り」による独特の緊張感が特徴で、多くの注目を集めています。
以前に「THE FIRST TAKEはボーカルのピッチ補正を行っている」という噂が流れました。ピッチ補正というのは、録音したボーカルテイクをデジタル加工し音の高さを修正する、ということです。
これに対してはインターネット上で賛否の声に溢れていましたが、その中で「録音後の加工は(イコライジングなどを含めて)行われるのが当たり前であり、ピッチ修正だけが咎められるのはおかしい。」といった旨のコメントをされている視聴者も少し見かけました。
実際にピッチ補正が行われているかどうかはさておき、今回は「THE FIRST TAKEでピッチ補正を行うことがなぜ問題なのか?」という点を軸に、先ほど触れた「録音後の加工は当たり前だからピッチ補正は問題なし。」という意見についても言及します。後術しますが、イコライジングとピッチ補正を同等レベルの作業として扱うのは、音楽の芯を捉えきれていないようにも感じます。
やや小難しい話も出てきますが、最後までついてきていただけると幸いです。
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