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2021.9.24-26 全日本実業団陸上

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記事一覧

【全日本実業団陸上最終日①】

【全日本実業団陸上最終日①】

女子5000mで東京五輪代表だった萩谷が日本人5人目の14分台
佐藤も15分08秒72と世界陸上オレゴン標準記録突破

 全日本実業団陸上最終日(9月26日。大阪ヤンマースタジアム長居)は女子5000mが盛り上がった。大会初日の1500mで日本人トップとなった萩谷楓(エディオン)が1000mで積極的に前に出て、アフリカ勢を従えてトップを走り続けた。4位のフィニッシュではあったが14分59秒36の日

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【全日本実業団陸上2日目②】

【全日本実業団陸上2日目②】

引退する男子棒高跳のレジェンド、澤野のメッセージは?
引退後も日本の棒高跳を押し上げる存在に

 男子棒高跳のレジェンド、41歳の澤野大地(富士通)が全日本実業団陸上(9月25日、大阪ヤンマースタジアム長居。5m20で7位タイ)をもって現役を引退した。
 今も残る5m83の日本記録を跳んだのは05年。その年のシーズン世界8位記録で、同年の世界陸上ヘルシンキ大会でも8位に入賞した。世界陸上跳躍種目で

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【全日本実業団陸上2日目①】

【全日本実業団陸上2日目①】

男子100mはスタートで出遅れた小池がフィニッシュ前で坂井を逆転
小池、多田、山縣の五輪代表3人は新スパイクで出場

 東京五輪代表だった3人が、全日本実業団陸上2日目(9月25日、大阪ヤンマースタジアム長居)の男子100mに出場した。山縣亮太(セイコー)は予選1組で10秒43(-1.1)の2位、多田修平(住友電工)は予選2組で10秒36(-0.8)の1位。来年の世界陸上オレゴン大会標準記録の10

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【全日本実業団陸上1日目】

【全日本実業団陸上1日目】

女子1500mは萩谷が日本歴代9位で日本人トップ
東京五輪で予選落ちした卜部と萩谷が見せた五輪効果

 全日本実業団陸上1日目は9月24日、大阪ヤンマースタジアム長居で行われ、女子1500mで期待以上の好タイムが出た。優勝したヘレン・エカラレ(豊田自動織機)が4分06秒38、2位の萩谷楓(エディオン)が4分11秒34と、ともに大会記録を更新。5000mの東京五輪代表で日本歴代6位の15分04秒95

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【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上⑦ 日本記録の期待と駅伝優勝チーム】

【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上⑦ 日本記録の期待と駅伝優勝チーム】

男子砲丸投の武田、円盤投の堤、女子ハンマー投の渡邊らに日本記録の可能性
駅伝優勝チームの富士通勢とJP日本郵政グループ勢は?

 全日本実業団陸上(9月24~26日・大阪ヤンマースタジアム長居)で日本記録は誕生するのか? 全日本実業団陸上のような選手権試合では、特に中・長距離種目などは勝負優先のため記録は難しくなる。だが短距離とフィールド種目は、競り合いやプレッシャーのなかで“記録を出した者が勝つ

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【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上⑥ 女子短距離&ハードル】

【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上⑥ 女子短距離&ハードル】

100mにママさんハードラー寺田が出場も状態は…
4×100mリレーの鶴田、100mハードルの青木も100mにエントリー

 全日本実業団陸上(9月24~26日・大阪ヤンマースタジアム長居)の100mは男子だけでなく、女子も興味深いメンバーがそろった。東京五輪代表は4×100 mリレー4走だった鶴田玲美(南九州ファミリーマート)だけでなく、寺田明日香(ジャパンクリエイト)と青木益未(七十七銀行)の

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【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上⑤ 女子1500m&5000m】

【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上⑤ 女子1500m&5000m】

卜部、萩谷、廣中。女子1500mで異なる種目の五輪代表が対決
全日本実業団陸上の位置づけの違いにも注目

 全日本実業団陸上(9月24~26日・大阪ヤンマースタジアム長居)の女子中・長距離種目にエントリーしている東京五輪代表は以下の通り。
800 m:卜部蘭(積水化学)
1500m:卜部蘭、廣中璃梨佳(JP日本郵政グループ)、萩谷楓(エディオン)、山中柚乃(愛媛銀行)=欠場
5000m:萩谷楓、安

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【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上④ 五輪代表vs.好調選手(3)】

【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上④ 五輪代表vs.好調選手(3)】

男子1500mは今季大幅日本新の河村が優勝候補
5000m坂東と3000m障害青木の東京五輪代表が挑戦者に

 全日本実業団陸上(9月24~26日・大阪ヤンマースタジアム長居)では男子1500mも、五輪代表vs.好調選手という構図になる。

②、③で紹介してきた種目と異なるのは、五輪代表が挑戦する立場にある点だ。V候補筆頭は6月の日本選手権に優勝し、7月に3分35秒42の日本新を出した河村一輝(ト

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【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上② 五輪代表vs.好調選手(1)】

【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上② 五輪代表vs.好調選手(1)】

男子100mは多田、山縣、小池の五輪代表3人が激突
今季好調の坂井、東田が割って入るか?

 全日本実業団陸上(9月24~26日・大阪ヤンマースタジアム長居)男子100mには多田修平(住友電工)、山縣亮太(セイコー)、小池祐貴(住友電工)と、この種目の東京五輪代表3人が揃った。

①で紹介した山縣のように五輪後ということで、今後を見据えて自身の課題に集中する選手が多い大会だが、見る側としては代表3

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【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上①男子100m】

【五輪代表が多数出場する全日本実業団陸上①男子100m】

日本記録保持者・山縣は今大会3回優勝&10秒0台の実績も
五輪で生じた課題へのアプローチを最優先

 今年の全日本実業団陸上(9月24~26日:大阪ヤンマースタジアム長居開催)は、結果よりも中味が重要になる。その代表的な選手が男子100mの日本記録(9秒95)保持者である山縣亮太(セイコー)だろう。3回目のオリンピックだった東京五輪は、自身初めての予選落ち(3組4位=10秒15・+0.1)と不本意

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