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2020年9月20日 「風をよむ~連鎖する世界の課題 SDGs」

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ここは東京湾。この海に棲む魚に、今、不思議な現象が起きています。

体長15センチほどの魚、ギンイソイワシ。一見、何の変哲もない魚ですが・・・、

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東京海洋大学・山本准教授
「従来メスになるはずだった魚たちがオスに性転換してしまって、約80%がオスになっていました」

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遺伝的にメスになるはずの稚魚が性転換しているというのです。

研究によれば、遺伝的にメスになるはずの稚魚がオスになった割合は、最初の年は7.3%でしたが、2年後には52%と急増したといいます。

その背景にあるのは・・・

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東京海洋大学・山本准教授
「地球温暖化によって、水温が上昇するとオスの割合がかなり増えます。雌雄のバランスが崩れて、繁殖力が低下して、絶滅してしまう可能性もある。食物連鎖の一つのピースが欠けてもその上位にいる生き物たちが影響を受ける」

海の生物から発せられた、忍び寄る気候変動の危機への警告。
  
一方、アメリカでは西海岸の空が赤く染まっています。

ロサンゼルス住民「世界の終わりみたいだ」
ロサンゼルス住民「見て、この天気。怖いし、絶対、体に悪い」

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史上最悪の規模となっている長期間の山火事。焼失面積は実に東京都の9倍におよび、西海岸全体で、少なくとも35人が犠牲になっています。

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この記録的な山火事が、期せずしてあぶり出したのが、大統領選さなかの、トランプ、バイデン両候補の、立場の違い。

14日、現地を視察したトランプ大統領は、カリフォルニア州知事らの、「科学的に見ても地球温暖化対策も必要だ」という指摘に対して、

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トランプ大統領「そのうち涼しくなる」「科学は何も分かっていない」

従来から、地球温暖化を認めてこなかったトランプ大統領らしい発言。これをうけて、民主党のバイデン候補は、

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民主党・バイデン大統領候補
「“気候放火犯”が、このあと4年もホワイトハウスにいることになれば、アメリカに、何度、こうした火災が襲いかかっても不思議ではない」

一方、国際機関WMO・世界気象機関は、

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WMOヌリス報道官「北半球は史上最も暑い夏となりました」

WMOは記録的な暑さや乾燥した気候が、山火事拡大の一因となっていると指摘しています。

森林火災といえば、昨年末、オーストラリアでは、コアラ、カンガルーなど、約10億もの野生動物が死にました。

さらに、ブラジルでもアマゾン川流域で、広範囲の森林火災が多発し、環境への悪影響が心配されました。

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陸から、海洋から、発せられる地球環境への危険信号。そんな中、こうした危機に真剣に向き合おうとする動きが出ています。

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迫り来る、地球環境の危機。一方で、こうした危機に、むき合おうとする動きがあります。2015年、国連で採択された、SDGsと呼ばれる動きです。

SDGsというのは『Sustainable Development Goals』の略で、「持続可能な開発目標」という意味。
  
そのシンボルとされるのが、17色のカラフルな、「SDGsのマーク」17の色は、持続可能な世界を目指す為の、17の目標を表し、各国の対応を促しているのです。

そこには、「気候変動に具体的な対策を」「海の豊かさを守ろう」「陸の豊かさも守ろう」など、環境問題に関係する項目があげられています。

が、その一方で、社会問題や経済など幅広い分野の課題に対応するよう各国に促しているのが特徴です。

その意味を、国連のホームページでは、こう説明しています。

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「ある目標を達成するためには、むしろ別の目標と広く関連づけられる問題にも取り組まねばならないことが多いという点で、目標はすべて相互接続的といえます」

例えば、今、世界が直面する、新型コロナ問題。

感染症は、とりわけ、低所得層、貧困層に厳しい状況をもたらし、 深刻な飢餓にも繋がります。

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また、新たなウイルス出現の背景にあるとされる過度な開発は、他方で環境破壊や、生態系の崩壊、気候変動などの背景にもなります。
 
SDGs・持続可能な開発目標。言い換えれば、これまで通りでは、地球も人間社会も持続できない。それ程までに、深刻な局面を迎えているということなのでしょうか? 

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